ちょっと関係が作られていく過程とか、好きになるタイミングとかがわかりにくかったり、さらりとしてて情熱っぽいものが薄かったので、ガツンと心を引き付けられることがなかったんだけど……
受の高校生は可愛い、攻の先生はなにやら感情がでないタイプということで、子犬が電信柱にまとわりついている……みたいな雰囲気のお話でした。
これだけならまあ普通かなと思うんだけど、ちょっとノックアウトされた名言?がありました。
後半、先生の感情が読めなくて、一人悩んでしまう千裕が、
「自分のなにが悪かったのかな。なにか恋愛の手順で踏むべきことがあって、自分はそれをしてなかったのかな」という意味のセリフをふと口にする。
このセリフが、すごく千裕の不安な心を表しているようで、一気に話が面白くなりました。
あんまりしたことのない恋愛に、自分だけが好きになってるんじゃないかという不安、相手の心が読めなくてどうしたらよいかわからない焦り、いろんな感情が後半吹き出てくるのがすごく身近に描写されていて、よかったです。
前半、正直単調であんまり面白くないなぁと思っていた作品の大変身。
途中であきらめず、最後まで読んでよかった……。
んでも、全体としては影の薄い、少し平凡に寄ったお話だと思いました。
同作者の他作品がよいものが幾つかあるので、その流れで読んでみたけど、この一冊だけで評価してとなったら、あんまりお勧めはしないかな……