自然に囲まれた大学を舞台に、人と動物の間に起こるハプニングを書いたエッセイ。
表題にあるコウモリはじめ、ヤギからアリまで、様々な生き物が登場する。それらについて、軽妙な筆致で話が進む。
そして、ここが一番重要なポイントなのだが、各章の後半は著者の専門である動物行動学などの話になるという流れになっている。このつなぎ方が実に巧妙で、人に物を教えるプロたる著者の真面目と言うべきところだろう。
「おもしろくてためになる」。子供用の学習教材などで使い古された宣伝文句だが、それがしっくりくる出来栄えだ。学術的な話が含まれているのに教育臭くない、環境問題なども扱っているのに説教臭くない、飄々としながらも浮わついていない。読み応えもある。
題名のインパクトで読み始めた本だけれど、期待を大きく上回る内容があって大満足した一冊。