本書は著者の第3冊目の新著である。当然内容的には前著と重複するところは多いが、本書で初めて著者の説明・主張に触れる読者には、このくらいの重複があった方が親切であろう。
本書は中小企業診断士の資格を持つ経営コンサルタントであり、海外経験も豊富で語学にも堪能な都市銀行の支店長経験者である著者が支店長時代の経験から、融資に当たっての銀行の内部・裏側事情を本音ベースで明らかにした本である。
実は本書の内容は現役の銀行員や金融機関経験者が読むと、何てことはない内容である。金融機関の内側を経験した者にとっては日常茶飯のことが書かれているに過ぎない。しかしながら、恐らくお金を借りる側にとっては非常に興味の引かれる内容であろう。
守秘義務等に縛られなかなか本音を語ることが少なく、冷たい対応が多いと思われがちな銀行員が実はこんなことを考えているのか、実はこんなつまらん事に苦労しているのか...またそんな銀行員達とどう付き合って行けば少しでもお金が借り易くなるのか?
大手金融機関OB特に支店長経験者は銀行関連会社や取引先に再就職することが多いので、そのような内部事情や本音を語ることはまずないが、一匹狼として独立した著者ならではの語りであり、興味をそそられる内容である。
そんな著者にも昨今の大不況の影響が影を落とす。何と本著の出版社が民事再生法の適用を申請し、一時はこの新著そのものの出版が危ぶまれたとのこと...帯の勝谷氏はご愛嬌...