こうなりたくないな、こんな日本人はかっこ悪いな、と思わせる、
海外HOW TO モノの小説である。
誰もがこういうニッポンジンになりたくないと願う。
しかし、
日本人なら少なからず、誰しもこの主人公にラップする経験、問題を抱えているだろう。
タイ田舎の娼婦以下の、欠落した英語力。
コミュニケーションが出来ない分、その場の風景を想像で引き伸ばす。
自分のスキルをよそに、同じ日本人には冷たくあたる。
渡航先を、現実から逃亡するための桃源郷 と勘違いしている。
作者は、目を背けたくなるストーリーで、ニッポンジンin海外 の批判を行う。
日本での劣等感を感じるシーンもうまい。
夫婦が、お門違いのパーティに行くが、身分の違いか、環境の違いか、すべて嫌味に感じ閉口してしまう。
そもそもパーティなんて知らない、友達もいない田舎物が、
背伸びしてパーティに出席してしまった類の小話を、田舎モノの視点から描く。
すべてのフレーズが、ニッポンジン劣等感 をチクチク刺してくる作品である。
ただ、もう少し、ダメな人間の心理、(ダメな人間がダメなりに考えているダメなこと)
を細かく描写してほしかった。
願わくは、この作品が作者の体験談ではなく、ニッポンジン批判論であることだ。