朝日文左衛門、あっぱれな人生なり!
まあ冗談に聞こえない私の紛れもない本音はともかく、この漫画面白いです。戦のない時代の武士達、その何と窮屈な生き様であることか――。無能な尾張城主に呆れ、妻は離縁して何度変えても浮気を責められ、妾には脅されて――。あれ、後半は自業自得か?それにしても江戸時代の女、これより強い生き物ってかつていたんですかねえ?
毎晩酒ばっかり飲んで出張では放蕩三昧、芝居に桶屋に街の噂の探索に日々うつつを抜かし、最後は黄疸を悪化させて友人達に囲まれてあの世行き……。でも不思議とあまり文左衛門を不幸とばかりも言えそうもなし、当時の不況がもたらした影響のそのまだマシな側に文左衛門がいたからでしょうか。本質的には現代のサラリーマンとさほど変わらない下級武士のその一代記、お勧めです。