内容(「BOOK」データベースより)
日本を世界史の渦へと巻き込んだモンゴルの襲来。飢饉・疫病と跋扈する悪党、滅びゆく鎌倉幕府。後醍醐天皇による新政と崩壊、南北朝の王統対立を経て室町幕府の成立へ、“移りゆく王権”を動乱の時代のなかに描き出す。
レビュー
担当編集者より初めて迎えるモンゴルの大軍、未曾有の危機に、鎌倉幕府は総力を結集して臨みました。執権に権力を集中、御家人を動員し、当時のアジア情勢も幸いして撃退することができました。全身全霊をこめて指揮をとった北条時宗は3年後に34歳で死去します。残されたのは幼少の息子と専制化した政治体制、混乱がつづき御家人は幕府から離れて行きます。権力への強い執念をもつ後醍醐天皇は倒幕を企て、一度は敗れたものの、足利尊氏ら武士の支持をえて勝利し、天皇親政を復活します。しかし時代錯誤な政策に尊氏ら武士は反発し、後醍醐を排除して別の王朝をたてます。後醍醐も譲位する気はなく、天皇が二人並立する異常な事態となりました。尊氏は弟直義と対立、それぞれを支持する武士たちに南朝の勢力もからみ、60年にもおよぶ内戦が始まります。日本史上最大の分岐点といわれ、初めて民衆が歴史に現れるこの時代を、2つの大きな戦争を関連づけながら読み解いた初めての通史です。(一)