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優雅に叱責する自転車
 
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優雅に叱責する自転車 [単行本]

エドワード ゴーリー , Edward Gorey , 柴田 元幸
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)

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「火曜日の翌日で水曜日の前日」という、すきまの1日。ケンカしていた2人の前に、変な自転車が現れた。ペダルもチェーンもブレーキもついてない。こげないはずの自転車に乗って2人は外出。カブのまったく見えないカブ畑を通ったり、もともと履いてなかった14足の靴を嵐で失くしたり、ワニに出くわしたりと、いろいろあって家に戻った2人が見たものは…。

あり得ないことが連なっていって、最後に最もあり得ないことにいたる、ナンセンスな物語絵本。なぜ?と反問させない、断固たる出まかせが教えてくれる、ウソを通してしか伝えられないスピリット。存在することのはかなさや、人生の退屈をいかに深く味わいたのしむかを、ゴーリーが過激にそそのかす。プロローグから第22章の終わりまで、あるのは9つの章だけというのも、いかにもうがっている。欠章は読者が勝手に想像せよと。巻末の解説はよくよく後日まで封印して、「優雅な叱責」のナゾを1人で考え続けることをおすすめする、と言えば、解説をつけてくれている訳者の叱責を買うだろうか。

空白の多い白黒のペン画。ところどころ、黒々と塗りつぶされた木や、闇に雷の落ちる場面が効果的。姉と弟なのか、兄と妹なのか、2人の乗る、いまにもひしゃげそうな自転車が、画面をゆがめて立体感を出し、時々入る吹き出しも、全体に躍動感をプラスする。宝の小箱のような、大人のための絵本である。(中村えつこ)

内容(「BOOK」データベースより)

それは火曜日より後で、水曜日より前のこと。一台の自転車が通りかかりエンブリーとユーバートは、旅に出た。みょうちくりんな冒険のあと帰ってきたふたりが見たものは…。

登録情報

  • 単行本: 68ページ
  • 出版社: 河出書房新社 (2000/12)
  • ISBN-10: 4309264352
  • ISBN-13: 978-4309264356
  • 発売日: 2000/12
  • 商品の寸法: 15.6 x 13.2 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 242,675位 (本のベストセラーを見る)
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最も参考になったカスタマーレビュー
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
絵が素敵 2006/9/26
By
形式:単行本
まず、やはり絵が最高に素敵です。静かで、黒くて(といって他の絵本よりは暗くない)。話は(私には)不可解でしたが、絵にも話にも、何分余白が多いもので、想像力が喚起させられます、まぁシュールであることには変わりありませんが。
それに章が1、2、4、7、11、12、15、19、22と疎らに進んだりして、数字が妙に印象深い。きっと徒労に終わるでしょうが、共通点を探したくなります。
また、見開きの左に英語の原文、右に日本語の訳文で書かれている本のスタイルも、分かりやすくて大変良いと思います。皮肉めいていて、子供に読ませる本ではありませんが、自分で読むには、お勧めです。
このレビューは参考になりましたか?
形式:単行本
日本人には想像も付かないような小気味良いナンセンスに脱帽!
このレビューは参考になりましたか?
19 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:単行本
ケンカをしていた兄弟が自転車に乗って、あれやこれやしているうちに、家に戻ると、そこには家ではなく×××が……という話です。タイトルが「優雅に叱責する」とあるからに、自転車は二人を叱責することになります。僕としては、このペダルもこがないくせにズンズン進む自転車には人生の象徴ととらえます。「少年老いやすく学成り難し」なんて学校空間的道徳観もよぎりますが、それはちょっと違うなぁと思います。僕は、他人に人生の判断を委ねて、本当の自分の人生を歩んでない人へのアイロニー(皮肉)だと、いまのところ結論づけますが、どうなんでしょう。
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