登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
40 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
小津監督の映画が見たくなる,
By
レビュー対象商品: 優雅なハリネズミ (ペーパーバック)
本書はパリの高級アパルトマンの管理人ルネとそこに住む裕福な家庭の12歳の少女パロマの二人 が交互に語っていくスタイルの小説。 ルネは豊かな教養を持ちながらそれを隠して典型的な管理人を演じている。 トルストイの「アンナ・カレーニナ」を愛読し、 小津安二郎監督の映画に心酔している。 一方パロマはブルジョワの大人達に幻滅し、自殺願望を抱いている。 谷口ジローの漫画に心酔し、漫画が原文で読めるようにと日本語を勉強している。 ある日そのアパルトマンへ金持ちの日本人、オヅ氏が引っ越して来たことによって、 二人の人生に大きな転機が訪れる・・ 本書のストーリー自体は至ってシンプルで、 それよりも二人によって語られる上流階級の人々に対する辛辣な批判や (フランスにおいて階級がまだ根強く残っている事にも驚いたが) 哲学、文学、芸術、日本文化などに関する蘊蓄が面白い。 小津監督の映画「宗方姉妹」についてルネが絶賛している所があり、 それに刺激されて私もツタヤで「宗方姉妹」のDVDを借りてしまった。 (高峰秀子の演技が秀逸です) 作品全体が知的な刺激に満ち溢れており、 フランスでベストセラーになったのも頷けるが、 果たして日本で売れるだろうか心配。
16 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
芸術好きで知的なフランス人そして階級社会,
By maricari (滋賀県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 優雅なハリネズミ (ペーパーバック)
全体のストーリーは比較的平坦です。しかし2人の主人公(特に管理人)の内的語りが恐ろしくおもしろい。フランスのインテリ、そしてびっくりするくらいの階級社会とは、こういうものなのか。フランスという国への認識が改まりました。文学、哲学、音楽、絵画、映画好きにはたまらない読み物でしょう。ただフランス人からみた日本の美学、日本へのあこがれは、すこし妄想なのでは?(私たち日本人のフランス観も妄想なのでしょうけど。)
49 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
Paris には救急車もないのか,
By
レビュー対象商品: 優雅なハリネズミ (ペーパーバック)
セーヌ左岸 Grenelle 街7号は超高級アパルトマンで,2階から7階に8家族が住んでいる.1階は入居者に雇われた管理人専用.入居者達は身分が高く,管理人は道具に過ぎない.この驚くべき身分社会を夫を失って一人で管理人を務める Renee Michel (54歳) とこの社会に絶望して自殺準備中の Paloma Josse (12歳半) とが手記で語る.管理人は身分違いの連中から身を護るため心理的障壁の蔭に身をひそめている.この管理人の正体を Paloma は見抜いて,表題の通りに形容した.フランスが大革命から2世紀を経てなおこの有様なのかと私は Paloma 同様絶望的な気分になるが,物語の最後で交通事故が起こる.そこで更に呆れるのは,複数の目撃者が誰一人として救急車を呼ぼうとしないことである.この物語は最初から最後まで日本とフランスとの極端な社会構成の差異をデモし続ける,得がたい社会小説と言えよう.翻訳には問題が多い. Paloma の日記はいいのだが Renee の語りは正確な日本語とは言いかねる.正反対を意味するなら真逆 (こういう漢語はない) より対極が正しいだろうし,tres の連発を 'やけに' の連発で置き換えるのは品格的に問題だろう,と私は思う.
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|