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優雅で感傷的な日本野球 〔新装新版〕 (河出文庫)
 
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優雅で感傷的な日本野球 〔新装新版〕 (河出文庫) [文庫]

高橋 源一郎
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第1回(1988年) 三島由紀夫賞受賞

内容(「BOOK」データベースより)

ぼくは野球を知らなかった。ぼくの友だちもパパもママも先生さえも知らなかった。「野球を教わりたいんです」―“日本野球”創世の神髄が時空と国境を越えていま物語られる。一九八五年、阪神タイガースは本当に優勝したのだろうか?第一回三島由紀夫賞受賞の名作。

登録情報

  • 文庫: 304ページ
  • 出版社: 河出書房新社; 新装新版 (2006/6/3)
  • ISBN-10: 4309408028
  • ISBN-13: 978-4309408026
  • 発売日: 2006/6/3
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
傑作です。 2007/4/3
形式:文庫
 野球小説です。けれど、野球に関する知識なんてあんまりいりません。私は野球になんか興味はありませんが、この小説はとても楽しめました。何故なら、この小説が「小説」だからです。試しに、この小説にでてくる「野球」という単語を「小説」という単語に置き換えて読んでみてください。おそらく通じるはずですし、高橋源一郎はおそらくそういう書きかたをしているのだと思います。

 この小説を読むと、私は何かとてつもない不安にかられてしまうのです。それは郷愁のようでも哀愁のようでもあります。自分がひどく不確かで頼りなく、自分が見ている世界は世界のふりをした「野球」ではないかと思えて、不安になってくるのです。

 私たちはしばしば、物事を意味のあるなしでわけようと思います。けれど、高橋源一郎は意味にはレベルがあると思っているのでしょう。それは、絶対的なものの否定です。意味がまったくない、ほんのすこしある、ほんのすこしよりもすこし多くある、それよりまたちょっとだけ多くある。意味のないものよりもちょっとだけ意味があっても、それは意味がないのと変わりないのです。私たちはこの意味のない小説を読んでみるべきなのです…。そして、なんて意味のない小説だ!と一度叫んでみるべきなのです……。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
日本野球 2012/4/30
形式:文庫
『優雅で感傷的な日本野球』の物語はあくまでも日本野球であり、ベースボールではない。

野球とは関係ないような記述が延々と続いたりするが、結局この本は、日本野球である。

野球を物語にしたのではなく、物語を日本野球にした、と捉えるべきなのだろう。

物語の、はじめの部分は非常に、緩やかに時間が経過するうえに、物語の密度も希薄である。物語の進行とともに少しずつ速度が増していき、最後近くではテンポが非常に速くなり物語の密度が高くなり終幕を迎える。

その物語の流れの感覚こそが、まさに日本野球である。

TVでもよいが、日本野球を観たことのない人間には、これこそ日本野球という感想はもてないだろう。

日本野球を見たことのある人間が『優雅で感傷的な日本野球』を読めばこれこそが日本野球だという実感を持てるはず。

『優雅で感傷的な日本野球』は日本野球と文学の双方の愛好家に向けた作品なのである。

日本野球に興味がない人間が書いた感想の類は信用してはならない。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
感想。 2011/4/28
By 如那傘如臼太 トップ500レビュアー
形式:文庫
作者の筆力は相変わらず凄まじい。筋書きは意味不明だけれど、
グイグイ読めたし、節々で笑ったりジンとしたりできた。

「どっかのクソ野郎が野球を俺たちから盗んで、そっくりのニセモノを置いていった。そのクソ野郎とは俺たちのことだ」(要約)
という下りには戦慄させて頂いた。

ただ……。
現実に存在する野球選手の名を挙げては宜しくないことをやらせる、というのは如何なモノだろう。
いや、自前のキャラクターなら幾ら下品な行為の駒にしても構わないと思うんだけど、
単純に考えて、現実の存在を小説内で弄んだら、現実の世界の人が傷つくでしょう?

掛布が精神病院に入ったとか、沢村とスタルヒンがポルノビデオに出演したとか、
たしかに字面の上では面白いが、名誉を傷つけはしないのか?
文庫本の後ろを見ても、引用した人や球団に許可を取ったという断りはない。
現実の人物を引用していても、筋書きがデタラメなら構わないのか?

どうして高橋源一郎は、これまで実在の記号を仮構のなかで弄ぶことを許され続けてきたのだろう。
純文学ってそこまでエライのだろうか。芸術なら、そこまでして良いのだろうか。

この小説で引用された選手で存命の選手全てにこの本を配布して、反応を見てみたい。
全員笑って許すのだろうか?
そもそも高橋源一郎には「引用させて貰っている」という気持ちがあるのだろうか?

私は元来私小説的な読み方が嫌いで、作品世界以外から得られる作者情報を極力受け付けないようにしているのだが、
この件に限っては直に作者に問い合わせたい願望が湧き起こった。
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