ついにオリコンウィークリーランキングにて自己初の
堂々1位を獲得した「儚くも永久(とわ)のカナシ」。
一部では学生御用達とかアニ専という声も聞かれるが、
それすらも彼らの実力が本物であることの証のような気がする。
こういった勢いのあるバンドは若い人たちに支持されてこそ華であるし、
個人的に彼らに注目する切っ掛けとなった以前の逸品「Colors of the Heart」
などもアニメOPという映像とあいまった魅力と新鮮さに溢れていた。勿論今回も、
話題のガンダム最新作のOP映像を飾り、どこか内省的でかつ説得力に満ち満ちた
等身大の歌詞といい、楽曲アレンジなどが持つ何ともいえないクリアな爽快感といい、
誰もが文句なくリアルな言葉をのせて響くその突き抜けるような疾走感に瞠目する。
とにかく今回の楽曲はタイトルや歌詞の持つ「歌」そのものの力に支えられている。
それはヴォーカルのTAKUYA∞の持つ独特の視点であり世界観。その生きた言葉と、
「儚さ」と「永遠」という普遍的なテーマが重なり合うことに何より醍醐味がある。
それはすなわち、誰もが逃れられない「死」と「生」という哲学的命題に他ならない。
だからこそガンダムという普遍性を持つ作品テーマとも違和感なく重なり合う。
その中で探す、嘘偽りのない本物の世界―。
その想いが奇しくもメジャーという作られた世界に飛び込んだ、
彼らの音楽的志向や生き方にさえ表れていると感じるのは気のせいだろうか。
「カナシ」とは古語で「愛」...そんな日本語独特の語感のよさも手伝い、
「=哀し」とも意味が二重に重なって聞こえ、その意味でも実に印象深い。
今回のスマッシュヒットを期に、今年初頭発売のアルバム「PROGLUTION」や
前作マキシ「恋いしくて」などの既存作を改めて聴き込んでみたが、やはり
隙がないと言わざるを得ない。いや、むしろ絶妙な"間"や紆余曲折する
感情描写の妙味は、きっちりとTAKUYA∞の巧みなヴォーカルワークや
自身が描く歌詞に丁寧に描かれている。その上でのこの小気味よい疾走感。
今時のラップもソツなくこなすなど、とにかくフットワークの軽いヴォーカル、
そしてエッジの効いた重厚なギターが印象的なバックプレイ...多少荒削りながら
その若さにさえも、独特の染み渡るような苦味に彩られたUVERwolrdならではの
硬質な美学が貫かれ、それは今回の渾身のマキシにも当然顕著だ。
「唯のロックバンドではない」―そのことをあらためて実感した本作。
その神出鬼没かつ縦横無尽に繰り広げられるマルチな楽曲展開に舌を巻きながらも、
必ずある一定の安定感が存在する(世界を制するためには、まず自らの依って立つ
場所が重要)。何よりそれが自らWolrd wideを自負する彼らの音楽的魅力。早くも
次のニューアルバムが楽しみで仕方ない、UVERwolrdは常にそんな存在なのである。