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11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
東アジアで独身を生きる者の行く末,
By 青ち (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 儒教と負け犬 (単行本)
日中韓3カ国で30代以上の独身女性の実態を追い、自身の身の上も踏まえて著者があれこれと思いを馳せたこの本。売り手としては「2匹目のドジョウ」を狙った企画であることは明らかだし、「儒教」という切り口も正直「どうだかなー」と思わなくもない。けれども、ソウルの「老処女」、上海の「余女」の生き様を見せてくれる座談会は(それぞれの「勝ち犬」座談会も含めて)、実にストレートでリアルで、単純に興味深い。両国における常識的なことに対する予備知識を大して持たぬまま乗り込んだと見える著者の新鮮な驚きぶりも、ある意味そうしたリアルさを際立たせてくれているのかも知れない。 (ところがそうしたイノセントさの一方で、加地伸行とか『女大学』とか『列女伝』とかを読んでたりする。こうしたアンバランスも個人的には不思議でかえって新鮮に思える。) で、東アジア三都の旅を終えた後に、インターネットアンケートに基づく著者の考察が続くわけだが、ここがまた筆の冴えているところで、女性たちのそれぞれの人生に共感し、心配もしつつ、何とかそこに希望を見出そうとする。僻み根性も依存も超えたところでさりげなく「覚悟」を促す結びは、いかにも著者らしくさらりとした読後感を呼ぶ。 思った以上に読み甲斐のある一冊であった。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
韓国のキムチをイメージしてか中国共産党をイメージしてか、佐藤可士和の手がけたこのシックな赤いデザインもよい,
By
レビュー対象商品: 儒教と負け犬 (単行本)
本書はエッセイスト酒井順子の負け犬本最新作。「負け犬」は現代日本の少子化、晩婚化の象徴的存在だが、隣国の韓国でも少子化と晩婚化は進んでいるという。そして、さらに隣の中国の三国が共 通するのは「儒教圏」ということだ。今回は韓国、中国の負け犬事情と、現代の男女関係への儒教の 影響を探るべく、酒井嬢が東アジアをかけめぐる。 ソウルの負け犬(むこうでは「老処女」…なんかエグい字面)と勝ち犬、上海の負け犬(むこうでは「余 女」…露骨)事情に詳しい「上海市婦女幹部学校」の教授と勝ち犬という順にインタビューする構成。 なるほど、両陣営の言い分を聞こうというのだな、いい心がけだ。 まず目についたのは、ソウル女子の口から飛び出した、性道徳の話。初めて知ったのだがかの国では 姦通罪が現存するらしく、また、同棲や婚前旅行はタブー。未婚の母であると会社をクビになると進歩 的なはずのマスコミ女子が言うのだから、現代日本がなんて大らかなんだと思い知る。一方家事はいっ さいしない!と言い切る上海勝ち犬の気の強さも目を見張るものがある。中国は夫婦別姓で実家の力 が強く、ケンカすると嫁は一目散に実家に帰ってしまうらしい。これはやりづらいぞ夫…。 日本の女大学など、儒教について簡単なレクチャーもしている。酒井は儒教という男尊女卑の「システ ム」が構築された背景には、野放しにしたら女が怖いという太古の昔からの男の恐怖心があるんじゃ ないかと推測するのだが、さもありなん。 ただ酒井も断っているが、負け犬論で見落とされがちなのは経済格差だ。世には負け犬は負け犬でも、 「勝ち負け犬」と「負け負け犬」がいる。特に超格差社会の中国の上海などピラミッドの頂点も頂点、その 先端にいる。酒井らも含め、貴族負け犬がお城のてっぺんの方で、「結婚してないと世間の風当たりが ねー」とご馳走を囲んでキャッキャしていると想像すると、気分よくないこともない。
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
上海女性に見習うところはあるのか,
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レビュー対象商品: 儒教と負け犬 (単行本)
「家里没有女王」とは上海の子供向けの教科書に書いてあった言葉だという。すなわち「女の人ばかりが偉いわけではありません。男女は平等なのですよ」 という意味だそうだ。 確かに、この本の一番の収穫である、ソウル・上海での負け犬・勝ち犬座談会 において、上海女性の恐ろしさは群を抜いている。 「なめられない」「不倫に手を出さない」上海女性を見習いたい、みたいな 酒井氏の見方はしかし、どうだろうか。 纏足をするなど女性をいじめ抜いた中国人。そのせいで女性たちが祟り神に なってしまったとは考えられないか。 上海の男性は、エリート女性をさけ、農村や外国から嫁を貰うという選択を していると聞くと、上海女性の結婚への道はさらに遠そうに思える…
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