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僕はしゃべるためにここへ来た
 
 

僕はしゃべるためにここへ来た [単行本(ソフトカバー)]

笠井信輔
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

私たちは余計な人間ではないか?
ボランティアをしたほうが役立つのではないか? 
被災者に水や食料をあげたほうがいいのではないか?
取材車で行方不明者捜しを手伝った方がいいのではないか? 
いや、それならば、何のために僕はここにいるのか…。
フジテレビとくダネ!アナウンサーが覚悟を決めて書いたテレビ報道の裏側、震災報道の真実!
被災地ノンフィクションの決定版! 
 
第1章 震災発生!報道人は“食べて”はいけない 
第2章 72時間超!報道人は“乗せて”はいけない 
第3章 1週間!報道人は“泣いて”はいけない  
第4章 東北人と関西人 
第5章 被災地で出会った忘れられない人たち 
第6章 2カ月…3カ月…そして半年 
 
その時、52階にいた私/排泄をする余計な人間/映せなかった被災者の“犯罪”/ 
遺体は拳を突き上げていた/私はお年寄りを抜いてしまった/ヘルメット取材への違和感/
遺体安置所になった避難所/ カメラを回せないもう一つの理由/この避難所は捨てます/
他の被災者に見られていないか/目の前で見つかった母の遺体/子供の顔にモザイクをかけるのか?/
小倉さんを無視した/私の一面を垣間見た/他

内容(「BOOK」データベースより)

覚悟を決めて書いたテレビ報道の裏側。震災報道の真実!被災地ノンフィクションの決定版。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 283ページ
  • 出版社: 産経新聞出版 (2011/10/27)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4819111442
  • ISBN-13: 978-4819111447
  • 発売日: 2011/10/27
  • 商品の寸法: 18.8 x 12.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By すー
やっと本を受け取って先ほどから読み進めて
たった今、終わったところです。
著者の報道人として一人の人間としての苦悩が
赤裸々に吐露してある青臭さと人間的な温かさ、
またキャリアを積んだものでも
これ程までに苦悩する悲惨な現実があるというのが
ダイレクトに伝わってきました。

クライマックスの「報道陣は泣いてはいけない」は
特に訴えてくるものがありました。
現実を伝えるだけであれば定位置のカメラを回せばいい、
人に伝えたいから人を介して取材をし、
カメラマンが撮った映像を電波にのせて届ける、
それによって少しでも現状を伝えたい
そんな意思を強く感じました。

作るということは七転八倒しながら作り込んで
発表すれば四方八方から八つ裂きに批判を受けながら洗礼させて行く作業です。
これほどのものを作った笠井さんをはじめとするスタッフの皆さんを尊敬します。

あれから、あの震災から
何かできないかと胸を痛めているうちに
忙しい日々が戻ってきてしまった人、
少なくないと思います。

この本は、
笠井アナとスタッフを介して
その行き場のない想いを少しだけ解消してくれるように思えます。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ジャーナリストは客観中立的立場である。どんなジャーナリズムの教科書の1ページ目にもそう書いてあるし、大学のジャーナリズムの授業でそのようなことを書いておけば、「A」をとることは可能だ。しかし、実際に報道人として被災地へ赴いたアナウンサー、笠井信輔の取材記録である本書は、そのような教室の中での「ジャーナリズムの原則」空疎さを鋭く告発する。
笠井は一見「ジャーナリズムの原則」に忠実だ。「僕らは被災地の思いと現状を報告するために、ここに来たのだ。そこにはゆるぎない姿勢があった」(P95)「伝えるために取材し、被災地でしゃべる。それに尽きるのだと思う」(P131)。しかし、被災地で様々な苦しむ人々を見るたびに著者は、「僕はしゃべるためにここへ来た」と言いながらも、「僕はしゃべるためにここへ来た・・・のか?」「僕はしゃべるためにここへ来・・・ていいのだろうか」逡巡を重ね、悩み、迷い、後悔する。この教科書には決して掲載されない取材者としての「弱さ」や「ブレ」こそが、多くの被災者に慕われた笠井の取材者としての魅力であり、本書を優れた「ジャーナリズム論」たらしめる要因である。
 食料不足に苦しみ食料を窃盗する被災者を前に、「真実を報道」することをためらい、「今この時点でも答えは揺れ動いている」(P64)。被災者より先に逃げ出した自分を後悔しながらも、「今、津波が来れば映像がとれる」との思いが一瞬頭をよぎる(P83)。笠井は、報道人として「被災地で起こっている現実を客観的に伝え続ける」ことも徹せず、かといって一人の被災地にいる人間として「とくにか苦しんでいる人に手を差し伸べる」と割り切ることもできない。取材から半年が経った本書でも「こうするべきだった」という明確な総括は示されず、「常に考えている」「悩みは深い」と結論はいつもぼかされる。
 人気アナウンサーである笠井と出会うことで、一瞬の癒しになる被災者もいれば、きわどいブラック・ジョークを飛ばし元気をだす被災者もいる。そして、撮影するなと怒りをあらわにする被災者もいる。一言で「被災者」と括っても、わずか283ページの本書で登場する被災者は皆個別具体的な名前を持つ、代替不可能な特殊事例である。したがって、それに対峙する取材者も、一々悩み、考えざるを得ないのだ。
 客観的な利害中立者として、取材者が苦しむ人々を報道するとき、その報道がいかに「社会」に貢献するものであろうとも、被害者を搾取するという側面からまぬがれない。彼らを救うことは、結果としてそうなるにこしたことはないけれど、本質的に幻想である。しかし、それを「ジャーナリズムの宿命」のいうテンプレートで思考停止した時、個別的な人と人の対話は決して成立しないのである。決して、両立不可能で、必ずどちらかも決断しなればいけないけど、うじうじとギリギリまで「救う」か「助ける」かの二者択一に煩悶する。そんな恰好悪い姿勢こそが、ジャーナリストに必要ではないだろうか。
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19 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
被災地に行くなら支援物資を積んで行けばいいのに…と、単純に思っていた。 しかし、どれだけどっさりと積んだどころで焼け石に水の状態。 だからといって… という、ジレンマを赤裸々に書いてます。 また、同社ディレクターが宮城県東松島の避難所で何十人にも「津波で沖縄が流されたって本当ですか…?」と、聞かれたり、津波で濡れた服を替えることもできずにいるのに、ニュースのトップ項目が関東圏の計画停電や福島第一原発(深刻さが、まだわかってなかったので)などへの疑問といきどおり。 しかしながら、そうはいっても取材する側も当然人間。取材3日目に宿泊したホテルで、飲んでしまったビールに対しての、想いも。 まだ、半分しか読んでませんが、レビューを書かずにはいれませんでした。
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