最初に正直に書きます。剣が女の子の姿で、その剣を持って戦って、剣にはそれぞれ特殊能力があって云々と言うのはつい最近別のレーベルで完結した作品『Dソード・オブ・レジェンド(SD文庫)』があります。だからあんまり期待はしなかった。タイトルも最近流行りの『俺妹』風だし表紙はパンツ見せてるし。ツンデレだなんだの煽り文だから、グダグダな萌えラノベか、と思ってましたよ。
が、しかし。中身を見てそれ返上。これは正真正銘の伝奇バトルものですよ。ダイコウブツデスヨ。
一見萌えラノベ的な表面の裏に隠れている『バトルロワイヤル』的な非情の掟。いきなり魔剣使いに襲われ初めての殺人で物語は幕を開け、目的を隠しつつ主人公に接近する美少女剣士に、猟奇的で狂気の一歩手前に居るような敵の魔剣使い。強大な力を持つ魔剣を使う、敵組織の首領である少女。
「うるさい」と表記される主人公の魔剣『夜来たる』がウォークライ的な歌を歌ったり、主人公がどんどんバトル野郎に浸食されたりと定番ながらもこういうの大好きな厨二病疾患者にはごちそうだらけ。『Fate』的と言えば通じる人には通じるだろう。
魔剣も既存の銘品を持って来るのではなくオリジナルで、それがまた個性的。裏をかくとか作戦で勝つとか、そう言う概念を捨てた真っ向勝負を主人公が選択する王道作品。
あとがき読んだら冒険企画局の人だそうで、なんだか納得。
欲を言えば必殺技的な物はまだ封印中でフィニッシュシーンがイマイチ燃えない事と、やっぱりタイトルにセンスを感じない事。
本来なら4だが、これからの期待を込めて星5。