登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
15 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
網野先生と中沢家の三代にわたるコラボレーション,
By
レビュー対象商品: 僕の叔父さん 網野善彦 (集英社新書) (新書)
網野善彦さんは、中沢新一さんの叔母さん(父の妹の真知子さん)と結婚することによって、中沢家に出入りするようになったわけだが、その偶然によって、クリスチャンから共産党員へという、第二次世界大戦後に確かにあった良心の遍歴の典型であったような一家との交流を重ねていく。さらには、それよって中沢新一さんとの40年以上にわたる「人類学で言うところの『叔父-甥』のあいだに形成されるべき、典型的な『冗談関係』を取り結ぶことにもなった。この関係の中からは、権威の押し付けや義務や強制は発生しにくいというのが、人類学の法則だ。そして精神の自由なつながりの中から、重要な価値の伝達されることがしばしばおこる」(p.14)関係も始ったわけだ。中沢さんも、ずうずうしいとは断りながらも、同じ「叔父-甥」関係であるデュルケームとモースになぞらえながら「その友愛のいかに深く、いかに得がたいものであったかを、このようしてその叔父を失った今、空の青さのように痛感する」(pp.14-15)と書いている。 この本を読むと中沢家と網野さんは、実に三代にわたって、濃密なコラボーレーションを積み重ねるのだが、その中でも重要なのは、網野さんの出世作となったというより、日本史研究の転換点となるかもしれない『蒙古襲来』を執筆する重要なキッカケを得ることになる父・中沢厚さんとの会話だ。それは「飛礫(つぶて=投石)の再発見」。 父・厚さんは全学連が機動隊に向かって投げた飛礫「奥深く人間の原始そのものにつながっている」と直感。紆余曲折はあるものの、それが『蒙古襲来』の前書きにつながっていく、というところには感動した。
22 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
これだけが網野善彦なのか,
By
レビュー対象商品: 僕の叔父さん 網野善彦 (集英社新書) (新書)
小熊英二「民主と愛国」の中に、石母田正らを中心とする民衆史構築の運動のことが、結局は破綻した試みとして紹介されている。その一翼を担っていたのが、中沢家に初めて現れた頃の網野善彦ということになる。実際、本書の冒頭で、網野は常民文化研究所の研究員であり、幼い中沢に石母田らの「物語による日本の歴史」をプレゼントしたりする。しかしこの後、中沢の筆はその線での網野の動向を追うことはしない。焦点はほとんど中沢家との交わりに当てられ、網野の歴史学上のアイディアが、ほとんどすべて、そこで胚胎されたかのように話が進んでいく。 それが嘘だとは言わない。記述はとても説得的だし、感動的だ。ジャック・タチの映画を思わせるタイトルも洒落ているし、中沢家の人々と網野の対話の場面は、大江健三郎の小説でも読んでいるのかと錯覚するようなリズムとユーモアを漂わせている。でもだからこそ、網野の歴史学をここまでスタイリッシュで見通しよく整理していいものか、という釈然としない気持ちも湧き上がってくる。中沢と赤坂の対談集「網野善彦を継ぐ」でもそうだったが、中沢の描く網野の思想は、中沢自身の語った思想とあまりにも共振し過ぎている。 言い落とされたことがある、というのが私の印象だ。たとえば網野晩年に中沢と一時疎遠になったという、その理由を、もう少し突っ込んで聞きたかった。追悼文にふさわしくない、とは思わない。
16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
なるほど。,
By
レビュー対象商品: 僕の叔父さん 網野善彦 (集英社新書) (新書)
小谷野敦の本に、中沢新一の本はインチキだとか、網野善彦に著作権侵害でよく訴えられないものだ、 なんて酷評されている中沢さんの本なので、 プチ小谷野ファンのぼくとしては、ちょっとワクワクして 手に取りました。 こういう、肉親、またはそれに近い者同士の ま、こういったことを抜きにしても、読み物として非常に
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|