声優さんも好きですが、どちらかと言うとショパンファンとして購入しました。
コアなクラシックファンならば、選曲は平凡と感じてしまうかもしれません。
ピアノ演奏は若手ピアニストの安達朋博氏が演奏されています。
日本でもおなじみのエフゲーニ・ザラフィアンツ氏に師事されていた方です。
ショパン曲の技巧的なものは十分備わっている方です。情緒的な部分は好みの問題になるかと思います。
人気のある曲ばかりなのでいろんな奏者と聴き比べてみると面白いかもしれません。
最初と中盤に朗読ものではないショパンとリストの掛け合いドラマパートがあります。
ドラマパートはジャケット画からの想像通りの世界感です。
史実を元にしているとの事ですが名前を借りただけの全くの別物と考えた方がいいです。
内容のメインはどう考えてもピアノ演奏な気がしますが、言葉は悪いですがうすっぺらいドラマと声優フリートークで非常にバランスを悪くしています。
ドラマと曲と、どちらをメインにしたいのか謎な作りです。最後はピアノ演奏者のコメントがあった方が自然な気もします。
いっそのことドラマと曲とを分けてCD2枚組の方が曲を聴いた後の余韻も壊れずに良かったのでは。
短命なショパンの曲を長命なリストが弾き続けてくれたおかげでショパンの曲が現在も愛されている要因の一つだと思うと、リストのショパンへの情ははかりしれません。
けれど、実在した人物をここまでデフォルメされてしまうとショパンファンとしては少々複雑な気分になります。
このCDをきっかけにクラシックに少しでも興味を持って下さる層があると嬉しいですが、どうも変な方向にショパンを利用されている気がしてしかたありません。
決して明るくない時代を傷だらけで生きたショパンをプロの声優の演技で堪能したいと思った方にはお勧めできない作品です。残念ながら私は何度も繰り返して聴く事はないかと思います。