植田正治の妻は、有名な砂丘シリーズでもモデルをつとめていて、美しい人ということは知っていましたが、新婚当初の若くうぶな可愛さにはしびれました。そして、結婚式の当日までお互いに顔も知らなかったということにも驚愕しつつ、愛を築き上げた植田正治の人生がますますうらやましく感じました。「写真家が妻を撮る」というひとつのテーマには、その写真家の人間性の本質みたいなものが垣間見れて、とても興味深いテーマと思います。本書のあとがきに、切り落としのネガの束が写真家が亡くなってから発見されてそれから作られた本とあります。そのネガもカビや傷だらけだったようですが、再現のクオリティの高さには、感動しました。これこそデジタルの恩恵ともいえると思います。