主人公は15歳の柏原聖。3歳で生き別れた父親の葬儀で、父の前妻や前々妻(実の母)やその息子達が登場してきて、相続やら行く末やらと続々問題が湧いてくる、なーんてありきたりなお話なのに、ただのお話で済ませないのが、今市子ワールドの醍醐味と言いますか。
まともな人間がまともに行動しない。
聖は15歳にして二丁目デビューし、運命の王子様に逢うも”チチキトク”のメールで、思いを遂げられず遁走、再会した実母の相手の連れ子がなんと運命の王子サマ!
そして、同居先に前妻の息子まで転がり込んできて、15歳の純情な感情はもうバクハツ5秒前・・・
錯綜する人間関係を思い切りこねくり回して、ドタバタした中にも筋の通った物語を紡いでいく、今市子先生の本領発揮な作品です。