アメリカの少年刑務所で行われている「プロジェクト・プーチ」という試みを追ったドキュメンタリー。
NHKで放映した「プリズン・ドッグ〜僕に生きる力をくれた犬〜」の書籍版です。
シェルターから犬を引き取り、家庭犬として暮らしていけるよう訓練し、新しい家族を見つけ送りだす。
受刑者の半分が出所後再び犯罪を起こすといわれる状況の中、1993年にスタートしたこのプロジェクトの参加者は再犯率ゼロという驚異的な数字を持っている(既に100人以上の受刑者が参加している)
本書ではこのプログラムに初めて参加した3人の若者を主軸に構成されています。誘拐・強盗・殺人、犯した罪は様々で刑期も6年〜10年以上と差がありますが、それぞれの犬に苦戦しつつも、根気強く責任を持って世話や訓練に励むうちに徐々に彼らが現状を受け入れ前向きになっていくのがインタビューからも伺えます。犬にリハビリを施しながらきっと彼ら自身もリハビリをしているのかもしれません。
現状だけでなく犯罪に至るまでの状況や家族についても取材している点などやはりNHK。
3ヶ月という短い期間でも丁寧な取材が伝わってきます。特に最後のエピローグはこちらも本当に嬉しくなりました。
刑務所にいる犯罪者・・・読み終わった後はきっとそんな言葉で呼ぶのに非常に強い抵抗を覚えるはず。
(ただの犬好きのあんちゃんのような親しみを感じてまいます)表紙のジェフとジギーの写真も素敵です。
彼らのその後がうまくいくよう祈りたくなる。そんな本でした。
※児童書の「ドッグ・シェルター―犬と少年たちの再出航/ 今西 乃子」もこのマクラーレン青年厚生施設を題材にした本です。