本作は、いわゆる難病ものではありますが、病との戦いから生きることの尊さ、死と向き合う心を問うているのではなく、その主題はあくまで夫婦愛。最期の一瞬まで、互いを気遣い、想う気持ちが感じられるものではありました。
愛する人のために自分のできるベストを尽くす。不器用ながらも妻を愛し、小説家である自分のやれることで病気と闘う妻を元気づけるために毎日健気にがんばる。ホントいい話です。
ですから、あまりクサしたくないのですが、映画としての出来はイマイチと言わざるえません。まず「僕と妻の1778の物語」という映画の題名がダメダメです。
最終話である「1778話」に向けて逆カウントダウンしていくのですが、余命一年だった妻の命が生きながらえたという『奇跡』のタイムリミットがわかっちゃってるため、途中で節子がいくら苦しもうと、そこでは死なないことがわかってしまい、緊張感がありません。
また、死期が迫った妻に小説を書きながら添い遂げるというお話以上に、何も意外な展開はないので、朔太郎が書くSF世界の映像を挿入して、ノスタルジックな空気、優しさ、笑いを入れる工夫はあるものの139分は長過ぎです。
草'g剛と竹内結子の演技そのものは、悪くはなかったです。