気になったことを調べつくさないと気がすまない心の病の患者が増えたのに対し、患者が暴走しないように、プライバシーを切り売り実況中継して管理された秘密を与える商売(公務員扱い)が生まれた未来世界です。メカメカしい耳あてがその実況装置。
一言で言っちゃえば、動画サイトで生活を実況するのが職業として認められた世界です。
中身はというと、最初の設定説明ラッシュが結構辛い。
全体的に、設定説明のために配置されて話にまともに絡めないキャラクタがいたり、クラスメイトが名前と自己紹介はあっても後はモブ状態で死んでいたりといったところがいまいち。思いついたネタを盛り込んで、説明のためだけのキャラやシチュエーションを用意している感じ。正直、プロットの組み立てや文章がうまくありません。
SFな監視社会の話ではなく、実況中継のガジェットを絡めつつ、少女の憧れの入り混じった学園友情物語です。SF展開を期待すると裏切られます。このひきつけられるタイトルを思いついたのは偉いと思いますが、いろんな意味で残念というか惜しい作品です。余裕のあるレーベルだと編集つけて2,3回書き直させてデビューだったのではないでしょうか。金賞というより、佳作か準入選な印象です。