これまで女性の結婚・出産後の仕事を取材してきた私にとって、この書は目から鱗でした。
女性は結婚によって仕事のスタイルが大きく変わることがありません。でも出産後の育児という大事な役割を前に、ハタと立ち止まり、そして自問自答をします。このままでいいの?
活躍中のある女性起業家はため息混じりで呟きます。
「“仕事と子育ての両立”というのは、男性の陰謀だと思う。男性はそんなことでは悩まない。悩んだ末に、変えざるをえないのは女性だけ」
またある企業で役職に就いている女性が出産後の部下の嘆きを、次のように語ります。
「“仕事をとるか、子育てをとるか”という選択は、母親世代の悩みとちっとも変わっていない。男社会は戦力を求めるだけ。結果を出すためには、子育てを保育園に預けるだけでは、すすまなくなる、と部下の悩みを聴いた時のショックは、今でも忘れられません」
そう、女は子供によって、自分の人生が大きく変わるのです。
「子供のためにキャリアを捨てた」とか「高学歴で出産前はキャリアも積んでいたのに、子育てに専念したくて家庭に入ったのに、いざ復帰となると、仕事がない」
再就職の問題も、山のように取材しました。
社会が悪いとか、制度や人のせいにできるほど、女性達は暇でもないです。子育ては現実、そして仕事は単なるお小遣い稼ぎではなく、女性の人生の一部になっているからです。
そのため資格を取得して自宅で仕事、さらにSOHOや起業などで、育児との両立を、女性は試行錯誤してきました。
でもこれらは自営です。向かない人もいます。だからまた悩みます。どうしたらいいの?
この書で提案&実践している「子連れ出勤」こそ、これまで悩み続けていた女性達に、一石を投じるものでしょう。
本書にある「子供と仕事が敵になっていないな」という感覚こそ、子育てと仕事の両方を通じて達成感を持ち、そのことによって女性は豊かな人生を実感できるのだと思います。
企業の幹部にもぜひ読んでいただきたいですね。
「流行は廃れる、でもスタイルは永遠」とココ・シャネルの名言にあるではないですか!
女性の能力を最大限に引き出し、発揮させてこそ、人材育成がなされている企業というものでしょう。