不動産投資本としては「かなり異色の部類」だと思う。
一度も就職をしたことがないという著者は大学時代から友人と共にヤフーオークションを利用した
所謂「転売事業」を開始し、これまでに1億円を超えるような売り上げをあげてきた。
そこで稼いだ資金を元にして地元の奈良県で「競売物件」(しかも主に戸建)を狙い撃ちして入札。
落札した物件をリフォームして賃貸募集をして利回り20%を超えるような物件にしていく手管。
この本はそれを指南する著書になります。
ですので、前半は不動産投資本でありながら「オークションでの別事業での利益の上げ方」です。
本全体の半分が「オークションの話」になります。
当初は「家にある不用品の出品」から開始する点は多くの方と同じです。
そこから先はややハードルが上がり、安く仕入れた商品を高く転売するという
商売の基本ではあるものの、売れる商品を見付けるのは一苦労も二苦労もするところでしょう。
著者はバイクに詳しかったため、パーツ類を取り扱い品の中心としていたそうです。
他に元手が掛からない「情報」を落札して転売したり、
パーツ類を加工して「付加価値を付ける」ことで落札価格を上げたりして利益を出していった模様。
成功者に学ぶコバンザメ的なやり方でほとんど「自動化してお金が次々と入金されるように」なる。
そしてやり過ぎで税務署の手入れが入ったり(笑)、体調を崩したりしたことで、
本気の不動産投資にシフトする気持ちになったんだそうです。
著者の不動産投資は「競売物件狙い」でしかも200〜300万円くらいの中古戸建です。
基本的に融資は使わず「現金一括買い」します。
これは「加藤ひろゆき」氏、「鈴木ゆり子」氏とやり方としてはほぼ同じです。
流行の「一棟RCマンション積算価格の高い物件派」ではなく、
レバレッジを利かせて銀行から億単位の融資を引こうなどという戦略ではありません。
著者自身が「初心者」ですので、あくまで「庶民的な身の丈に合った投資法」に徹底。
しかしながら、世に多いと思う不動産投資をしたいんだけれど、自己資金がない!という方には
著者と同じ格安戸建購入がいいのではないかと思いました。
但し、この本で重要なのは不動産の話よりも「ヤフオク」のほうです。
こちらで成功して自己資金が貯まらない限りはそもそも論で「不動産など購入できません」。
だから、不動産で苦労する体験をする前にオークションで四苦八苦せねばならんでしょう。
著者と同じ自己資金の稼ぎ方を薦めているのが
「狙うは地方1棟買い!目指せ年収10倍アップ!!不動産投資術」の板澤武夫氏。
それを考えるとオークション転売による事業→不動産投資業へ移行という流れ
しか自己資金の少なくて不動産投資を希望されている方にはないのかもしれません。
但し、オークションのほうが成功に到達するまでの苦労は相当だと覚悟したほうがいいですね。
ページが全体的にスカスカですぐに読めてしまうんですが、もっと実になる部分を詰め込んで欲しかったというのが正直な感想です。