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もう相当いい歳なのに、結婚せず・定職ナシ・親のすねをかじり続けて平気な女、永遠子。世間からは「半端者」「負け犬」「ぶらぶらしてる」なんて言われてしまいそうな彼女だが、常識とは違う(人をくったような)視点からずっとずっと真剣に自分のことを考えつづけていた…。
永遠子が一人称で、これまでの人生を振りかえる内容です。ぱっとしない人生だけど、しめっぽくならないのは大道さんの乾いた文章だからこそ。過去の恋人・藤代さんと永遠子との会話のやり取りの軽妙さは、大道さんの本領発揮という感じでした。
ラストで、今まで真剣に何かを願った事などない永遠子が、痛切に「誰かと一緒に暮らしたい」と思い、しかも「私が暮らしたいのは弟(何故弟と、なのかは実際に読んでみてください)なのだ」と胸を痛める場面は、切なくてたまりませんでした。
「銀の皿に金の林檎を」に通じるテイストの長編ですね。おすすめします。
ピンクの表紙にピンクの栞ひも。一見キャピキャピの装丁は、ちょっとしたサギです。これも著者が「口から豆乳を流してみせた」ようなものなのでしょう。
男とも女ともうまく人間関係を結べない主人公が、心の傷にウオッカを吹きかけながら過ごす物語。自分が何者かを確かめる期間を「青春」とすれば、これは40歳の青春小説といえるでしょう。
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