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罪を憎んで人を憎まず~しかし当事者になると感情を抑えきれなくなる。
個性豊かな登場人物が、慶次郎を盛り立てています。
誰にでもある意地のようなものや異性関係を巧みに描くストーリーは
今の私にとって、とても参考になりました。
人間として本当に弱い部分をいかに克服して行くのかという大上段ではなく
多くのことは、具体的に問題を解決していくことなんて出来ない。
けれども北原亜以子マジックは、ひとつひとつの作品の終わりで
人それぞれの感情が、違った形の解決を見せていると感じました。
喜怒哀楽が織り成す、人間としての機微に触れる作品だと思います。
これからも慶次郎縁側日記を楽しみに読ませて戴きます。
勧善懲悪ものの時代劇に慣れきっていたようで、今作は非常に新鮮でした。
一編一編、完璧な答えも結末も用意されていない。
物語の幕切れがやってきても、なんだか胸の奥がすっとしない。
でも考えてみれば、負を踏み台にまた前を向いて歩いていくという行為は、いつも誰もすぐにできるものではなく、葛藤しながら、のたうちながら、自分の出した答えが正しかったのかと自問自答しながらするものではないでしょうか。
時代を問わない、現代的な内容であるのも、共感できる部分です。
「その日の雪」の復讐。「傷」の償い。「饅頭の皮」の、男にあらがえない女。
淡々と、事件をすくい上げていく語り口が好きです。
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