著者は、大手信販会社に13年間勤務し、一貫して債権管理や回収に携わってきた人物。好成績を維持していたとはいえ、最後は無呼吸症や呼吸困難に見舞われたというから、その業務のストレスには計り知れないものがあっただろう。
本書には、債権回収者側から見た、現場の真実が描かれている。債務者との交渉の様子が事細かに描写されているほか、ずさんな審査体制、マルチ商法と信販会社との因縁、バックマージンをめぐる談合など、業界の内部告発的な部分にも多くの紙幅が割かれている。ゆがんだ企業論理と多重債務者の板挟みになって苦しむのは、ほかならぬ債権管理担当者なのだ。
債務者も人間なら、回収するのも人間である。バブルの夢から立ち直ることができずに借金を重ねた人、連帯保証人になったばかりに借金を肩代わりしなければならなくなった人、そして、おのれの命を賭けて、生命保険で後始末をした人…。金にまつわるエピソードに、楽しいものは何ひとつない。それだけに、やるせない読後感が残る。(朝倉真弓)
登録情報
|
自分とは縁遠く関係のない世界。そう最初は思っていたけど。。。
子供の医療費が足りず、最初はほんの少額を借りてしまった夫婦の話。
生活も慎ましく堅実で頑張っているのに!「ほんの少額」と軽い気持ち
で借りてしまった為に債務に喘ぎ苦しんでしまう。
誰にでも債務者になってしまえる可能性が大きい事を知りました。
作者の御尽力で救われる人。そうでない人。色々な話がありますが
債権者・債務者、共に人間でどちらの立場に居ても人としての真価が
シビアな事柄だけに問われてしまう。。。
とても切なくなってしまう話も多いけど、人間味溢れる作者の方の
気持ちが、ひしひしと伝わってきて暖かい気持ちにもなりました。
経済社会に身を置く者なら、会社員だろうが、主婦であろうが
フリーターであろうが。。。難解な本ではないので一度は手に取り
じっくり読んでみる価値のある本だと思います。
第一に,金融機関志望の学生.本書は信販業界についての記述がメインだが,銀行や消費者金融・事業者金融業界にも通ずる内容が多々ある.本書を読めば,金融という仕事の一端が分かるようになるだろう.
第二に,交渉事に強くなりたい人.多重債務者からの債権回収は,交渉事の極北に位置すると思われるが,その意味で,回収マン即ち「交渉のプロ」である著者が行う債権回収の方法は,非常に示唆的だろう.相手の主張のウラをとるとか,リスク管理のためにも交わした約束はすぐに実行してもらうとか,非常に参考になる記述が本書には含まれている.
最後に,企業で営業部門に属する人.本書に依れば,黒字をキープし会社を発展させる方法論として,営業部門は「債権(売掛債権・資産)を増やせ」,非営業部門は「債務(負債)を減らせ」と,根本的な発想の違いがあるという.著者は債権回収というバックオフィス(非営業部門)に属し,その考え方と方法論を債権回収という舞台で実践しているので,本書は,営業部門と非営業部門の発想法の齟齬を理解し,部門間の意思疎通を円滑にするためのヒントとなるだろう.
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|