シリーズ3作目にして5冊目.
上巻に続いての下巻で書き下ろし作品となっています.
ただ,ヒロインであるはずの主人公の妹は終盤になるまでほとんど登場する事はなく,
上巻で活躍(?)したもう一人の妹や,シリーズお馴染みの人物たちを中心に進みます.
その為,多くは掛け合いやギャグなど,良くも悪くも『どうでもいい話』になっており,
肝心の『物語』は終盤に入ってから急展開,そしてあっさり収束といささか物足らなさが.
また,本作の刊行時期(09年06月)がアニメの開始(09年07月)直前だからなのでしょうが,
「アニメ化するから云々…」というメタ的なやり取りが多く,ちょっとくどく感じられました.
ただ,『偽物』の真相となるほどのマルチミーニング,これまでとは違った怪異も新鮮で,
その怪異になぞらえた妹二人に主人公の兄の思いなど,見所は結構あったのではと思います.
それだけにギャグパートも結構ですが,終盤をもう少し丁寧に描いて欲しかったところです….
なお,『あとがき』では本作で最終話だったはずがまさかの撤回,続編の執筆宣言があり,
その後ろには『2010年発売決定!!』として,『傾物語』と『猫物語』が発表されています.
サブタイトルや告知を見ていると,シリーズの読者として期待をせずにはいられないのですが,
作中の『アニメ化するからって原作を引き延ばしてもいいことない』とだけはならないように….