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偽書『武功夜話』の研究 (新書y)
 
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偽書『武功夜話』の研究 (新書y) [新書]

藤本 正行 , 鈴木 真哉
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 819 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

一九五九年の伊勢湾台風で、愛知県内の旧家の崩れた土蔵から発見された「前野文書」は、のちに『武功夜話』と題して公刊された。同書はNHKや朝日新聞などのメディアが、戦国時代を解明する第一級の史料として喧伝したり、遠藤周作や津本陽らの有名作家の作品に種本として使われたことから、その内容が史実として一人歩きすることになる。しかし、同書はその原本が公開されていないために、用語や記述に多くの疑問がありながら、専門家の検証すらなされてこなかった。在野の戦国史研究の第一人者が、様々な角度から徹底検証し、真贋に決着をつける。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

藤本 正行
1948年東京都生まれ。慶応義塾大学文学部史学科卒業。現在、株式会社彩陽代表取締役。日本軍事史・風俗史専攻。軍事・絵画・城郭・甲胄武具研究を有機的に集合した独自の歴史研究を展開している

鈴木 真哉
1936年横浜市生まれ。中央大学法学部法律学科卒業。防衛庁、神奈川県等に勤務。在職中から、「歴史常識」を問い直す研究を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 281ページ
  • 出版社: 洋泉社 (2002/04)
  • ISBN-10: 4896916263
  • ISBN-13: 978-4896916263
  • 発売日: 2002/04
  • 商品の寸法: 17.6 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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22 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 可児才蔵 VINE™ メンバー
形式:新書
昭和34年に伊勢湾台風で家屋が損壊し、偶然発見された『武功夜話』等であるが、原本を全く公開せず、古文書の研究に関して全くの素人である所有者(御当主)の弟(吉田蒼生雄氏)が現代語訳した物で信憑性に欠ける。
その『武功夜話』等を何の検証もせず、全幅の信頼を寄せて出版した、新人物往来社の責任も重大であるし、それらを無条件に信用して小説を発表した、遠藤周作氏・津本陽氏・秋山駿氏・堺屋太一氏と大河ドラマにしたNHK、それらに疑問を抱かず賞賛した瀧喜義氏・松浦武氏・小和田哲男氏・河合正治氏などの大学教授も、全くもって無責任である。
また小島廣次氏・勝村公氏・名古屋大学教授三鬼清一郎氏などがが疑問を呈して、三鬼氏とTV東京の「なんでも鑑定団」で有名な愛知文教大学教授の増田孝氏が、原本を調査した際も貸出はされず、自宅内での調査しか出来なかったとの事で、御当主自体が協力的ではなかった。
その後、小和田哲男氏などが参加した、2005年の家系研究協議会で原本のコピーを公開されているが、それ以外への貸出や公開は一切されていない。
こう云った文書などは、江戸時代「寛永諸家系図伝」・「寛政重修譜」「藩翰譜」とか大名・旗本・御家人が自分の家の系図を幕府に提出しなければならなかったり、浪人が仕官をする為に系図が必要だったりして、「系図師」と呼ばれる仕事師が沢山居たらしく、司馬遼太郎氏も短編や随筆に書かれているが、自分の家の箔を付けたい人が利用したらしい。
文書(先祖書)と系図のセットと云うのがかなり怪しい。
最近でも勝村公氏が「武功夜話」異聞と云う本を出版されているが、当主の吉田龍雲氏からも何の反論も無い。また小和田哲男氏が「日本歴史」2008年8月号で(偽書疑惑)について反論しているが、肝心の原本が公開されて、それぞれ違う分野の複数の研究者が検証しなければ何の意味もない。
新人物往来社も、現在『先代旧事本紀』の偽書疑惑の検証を2号に亘って行っているが、自社が出版の先鞭を切った、肝心要の『武功夜話』の検証をする責任の方が、大事ではないのでしょうか。
このレビューは参考になりましたか?
29 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By teabook
形式:新書
昭和34年愛知県を襲った伊勢湾台風のため、崩れた旧家の土蔵から発見された「前野家文書」
(武功夜話)の真贋を問う著作。

当初はあまり知られていなかった同文書だが、NHK「歴史への招待」での放映、昭和62年
「武功夜話」の刊行などにより、歴史的大発見として評価されていく。
著名な大学教授の賞賛、有名作家による前野家文書(武功夜話)を下敷きとした小説の出版が
次々になされ評価は高まる。
遠藤周作「反逆」「決戦の時」「男の一生」、秋山駿「信長」、堺屋太一「秀吉」、津本陽「下天は夢か」
などだ。
NHK大河ドラマ「秀吉」「利家とまつ」においても武功夜話が下敷きとなっている。

しかし、同文書には数々の疑問が指摘される。
史実と矛盾する記載、同文書内で互いに矛盾する記載、同文書が成立した時代には用いられなかった
言葉や表記法などが散見されるからだ。
昭和になってからできた地名、明らかに軍隊教育の影響による表現「(生きて)虜囚の・・・」など、
戦国時代にはありえない表現も散見される。
原本が公開されないことも、疑義に輪をかける(所有者は武功夜話の編者)。

こうしたことから、著者は武功夜話を含め、前野家文書を“偽書”であるとする。
そして、「武功夜話」の成立年代は、明らかに明治以降であり、しかも昭和29年以降の可能性も指摘する。

本書を読む限り、「武功夜話」は、偽書として限りなく黒に近い灰色である。
早く所有者が原本を公開し、研究者による徹底調査が行われることを期待する。
このレビューは参考になりましたか?
23 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 昭和34年,伊勢湾台風で崩れた土蔵の中から発見されたという「前野家文書」。後に「武功夜話」として刊行される文書だが,一般に紹介されるようになったのは昭和53年が最初らしい。
 本書では緻密な論証により武功夜話が偽書であることを明らかにしている。それにしても,これほど怪しい文書を,堺屋太一や津本陽,遠藤周作などがネタ本にして戦国物を書いたり,小和田哲男が肯定的に紹介したりした,というのは,驚きである(その辺についても,本書では熱く批判されている)。

 本筋とは異なるが,墨俣一夜城のくだりが面白かった。
 一般に,墨俣城は,永禄9年(1566年)に秀吉が一夜にして築いた城とされている(武功夜話では,3日間に築造されたとされ,その築造経過等が詳細に記載されている)。
 しかし,永禄9年の一夜城築城譚は,資料的な根拠に乏しいヨタ話らしい。
 「洲」俣城は,信頼性の高い「信長公記」によれば,永禄4年に信長が築いた城であり,秀吉とは関係ないし,1〜3日という短期間に作られたものでもない。
 上記を,小瀬甫庵が「信長記」で,永禄5年の築造と誤って記載する。他方,同じ甫庵作の「太閤記」では,永禄9年に秀吉が美濃(墨俣とはされていない)において城を作ったというエピソードを紹介している。
 これを,江戸時代の竹内確斎「絵本太閤記」や栗原柳庵「真書太閤記」で,永禄5年に秀吉が墨俣城を作った,それも奇計で一夜で作ったように見せかけたという筋立てにした。
 さらに,明治時代,渡辺世祐「安土桃山時代史」で,林羅山「秀吉譜」(甫庵「太閤記」を書き改めたもの)を元にして,墨俣築城は永禄9年であるとした(前記のとおり,秀吉は永禄9年に城を作っているが,それが墨俣城であるとはされていなかったにも関わらず,である)。
 こうして,明治時代に永禄9年の墨俣一夜城エピソードが完成し,江戸初期に作られたという武功夜話もなぜかこれに従っている,というわけである。
 ・・・何か伝言ゲームみたいである。
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簡単に偽書と断じる恐ろしさ
最近になって原本の一部が公開され、小和田哲男氏らの研究者が偽書でないという結論をまとめてようやく真贋論争に決着がつきました。鈴木氏、藤本氏共に優れた研究者として実... 続きを読む
投稿日: 18か月前 投稿者: 鉄火丼
日本の歴史業界は文献批判をしないのか?
今では偽書説の方が知れ渡っている「武功夜話」だが、2002年時点でこれを出した価値は大きいでしょう。しかし日本の歴史業界は文献批判と言う物をしないのか。続きを読む
投稿日: 2009/1/15 投稿者: QР
これは凄い。面白いし、ためになるおすすめ本
... 続きを読む
投稿日: 2008/3/19 投稿者: ワカシム
通説を覆す好著
1959年の発見以来、戦国史の一級史料とされ、有名作家の歴史小説や大河ドラマの種本としても活用された『武功夜話』を徹底検証し、偽作と結論付けた本。この本で筆者2人... 続きを読む
投稿日: 2006/3/13 投稿者: カイザー・ヴィルヘルム2世
ダメなんですよ
どうも『武功夜話』のこととなると頭に血が上って、冷静に判断できなくなる人が多いようですね。... 続きを読む
投稿日: 2005/6/1 投稿者: 拳王
意外に 評価が辛いですね?
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投稿日: 2004/10/10 投稿者: junksai2
他者糾弾は不要
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・・・
現存するどの資料にだって粉飾はつき物。昔に限らず、
資料に粉飾するのはいつの世も当たり前。それをいちいち... 続きを読む
投稿日: 2003/9/13
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「生きて虜囚の....」
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