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最も参考になったカスタマーレビュー
78 人中、61人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
CO2という悪者を叩けば安心?,
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レビュー対象商品: 偽善エネルギー (幻冬舎新書) (新書)
環境問題は、本来、様々な現象の集合体でしかない。しかし、それを「エコロジー」という言葉でくくり、「地球温暖化」が人類の脅威で、その元凶はCO2であるという「神話」がまかり通るようになっている。その結果、教室で、ごみを分別してもあまり意味はない、というような事を述べようものなら、学生が血相を変えて糾弾してくる始末である。 筆者は、このような反応はやはりおかしいと、事例をあげて反論している。「あなたにできる環境によいこと」などは、やっても意味がないか、やるだけ悪影響であることがほとんどであることを示している。学生の糾弾は、自分が正義の側にいたいという心理でしかなく、科学的根拠がない。 いまや環境は、「人の不安に付け込むビジネス」あるいは「利権」となりつつあるから、情報に踊らされてはいけない、というのが筆者の主張だ。 何が「本当に環境によいこと」なのか。流される前に、読んでおきたい本である。
57 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
それでも、本書を評価します,
By 柳野 健 (千葉県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 偽善エネルギー (幻冬舎新書) (新書)
本書の気になる点は、タイトルがどぎつい、論旨が粗い、です。しかし、大筋は日本の現状へ警鐘を鳴らすタイムリーな内容だと思います。論旨が粗いについては、例えば、「年金がなければ老後を過ごせない」という意見があるが、昔はそんなものなかった(p230)。という論旨。-> 昔は、リタイアしたら、本家の傍らの小さな隠居家へ移って、子供に面倒を見てもらっていたのです(私の育った頃はそうでした)。200年ほど昔は、楢山節考だったかも知れません。 プリウスは、車が重たくなる。道路を傷める。だから「むしろ石油を多く使う」。-> 昨年5月に発売されたプリウスは年間販売1位(20万台弱)となりました。今まで、もっと重く大きく燃費が悪い車に乗っていた人が、発想を変え始めたと考える方が素直です。プリウスなどによって、石油消費量がかなり減るでしょう。 石炭・原子力以外の自然エネルギーを過小評価されています。石油なし、バイオ(木材)のみで生活していた昔の田舎の経験がありますが、悲惨ではありません。冬の暖房は堀コタツに炭火を入れたもので十分暖かでした。現在の、キッチン+リビング+吹き抜けでエアコン暖房つけっぱなしは、エネルギーロスが無駄に大き過ぎます。 武田さんの気になる点は、小さな省エネ工夫の積み重ねを、過小評価される点です。 それでも、本書を評価します。 科学技術者の多くは、判断できないのではなく立場上発言できないので、社会全体の軌道修正の力になりにくい面があります。武田さんはダーウィンの「勇気をもって見れば真実が見える」を引用されていますが、至言です。見たくないけれど、見据えて、今から対策をとるべきだと言う本書の大筋は、読むべき価値があります。 2070年には現在の石油文明はほぼ終わっていると知る人は予想しています。困った事態に突入する時期は不確定ですが、遅くとも2050年までに、国や個人のインフラや経済や生き方を大変更しないと悲惨な事態になるでしょう。世界は大飢餓に襲われている可能性は高いと思います。根拠は、成長路線で開発国へ巨額の資金援助をし資源消費と人口増加を助長していること。世界人口が80億人になり石油が底をつくと、石油大量消費で底上げしていた農業生産は半減する。世界人口の半数分の食料の絶対量が不足する事態になると予想されるからです。 日本を救う中核は、技術のイノベーションです。武田さんのおっやるように、日本のなけなしの資金を散在しないで有効に未来を生き延びるために投資するべきでしょう。怠れば、悲惨な未来が来るのではないでしょうか。
30 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
わからないことがまだまだ多い,
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レビュー対象商品: 偽善エネルギー (幻冬舎新書) (新書)
いろいろと話題の著者がエネルギー問題を斜めからの視線で斬りまくるというのが本書のコンセプトでしょうか。一種、タブーとなっている領域に科学者としての知見をもとに新たな視点を提供するというのはある種、著者のおきまりのパターンです。 著者は科学者ということもあり、公表されたデータや論説をもとに日本で広く信じられている「石油はもうすぐ無くなる」「エネルギー問題は石油問題である」「原子力は危険である」「自然エネルギーがエネルギー問題を解決する」といった「神話」を次々と否定していきます。この辺りの主張は著者の新たなものではなく、様々なところで公表されており、信頼性のある見方であることは確かです。また原子力のように「原子力自体は自然にあふれている」「原子力は科学でなく人災の問題である」といったように大雑把に捉えるのではなく、一つ一つの要素に分解し、自体を精密に分析していこうとうという立場は日本のマスコミには弱い部分ではないでしょうか。水力発電・風力発電で指摘するように単に二酸化炭素の排出だけでエコか判断するのではなく、周囲の自然や人間への影響といった巨視的な見地も必要です。一面的になるか総花的になるか極端になりがちな日本の世論やマスコミけの継承でもあります。 ただ、なんでも「嘘」「歪曲」といった結論に結びつけるのはどうかと思います。 同じデータを見ても観察者によって解釈が変わるということは著者も重々承知のはずですが・・・「あれは嘘で自分の言うことが正しい」というような態度は世論を間違った方向に誘導していると著者が指弾するマスコミや学者たちと同じ態度であり、やはり一定の政治性・思想性を持っていると言われても仕方ないと思います。 一般向けの著作なのでわかりやすい論の進め方も必要だと思いますが、まだまだわかっていないこともわかっていることも、政治的な歪曲も、科学的な立場の違いも十把一絡げにする姿勢はどうかと感じます。 著者が最後に述べているように技術の進歩が問題を解決すると思います。まさに未来のことは誰にもわからないのですが、科学的な思考や行動を大切にしていくことが大切だと感じました。
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