本屋で続編が出ていたのを見つけ、2日で読破してしまいました。
初めて「偏差値30からの中学受験」を手に取ったときは、まだ駆け出しの
塾講師でした。1回前のサンデーショックの時でした。
中学高校と多感な時期を歩むたこ太君は、決して順風満帆には傍目にも
見えません。イマドキの中高生が陥りそうなスパイラルに
はまり、イマドキの青春を歩みます。
鍋大会などは自分にも経験があり…、また学校の休み方、発言などその他の
部分では自分の弟を見ているようでした。
そういう意味で理想とは違う私立生活を歩んでいます。
過干渉な点など、かなり反面教師でもありますし、自立させきれなかった
中学受験の取り組ませ方の失敗であるようにも思います。
受からせるだけで終わる塾ではいけない。
教える側としてももっと一人一人の未来を見据えて、気持ちの指導を
していかなければならないと再認識させられます。
中学受験をされている方々も、中高にお子様がお通いの方も、
読んでほしい本です。息子に読ませ、母はこんなに苦労しているんだ、
の訴えもありではないかと思います。
一方で、「岳物語」のような、一人の子の成長記録、としては
とても楽しく読むことができます。
きっと自分の母親もこのように妥協をしながら、一生懸命やっていたのだろう、
とも思います。
著者の方にも迷いが見られます。読んでいてその迷いを共有しあう本です。
素晴らしい本だ、ともそうでない、ともいえませんが、
これまでのシリーズを読んでいた方は読んで後悔はしないと思います。
ちなみに迷いは見えながらもいつもの歯切れ良い、気持のよい語り調は
健在。笑えて泣けての物語です。