内容紹介
研ぎ澄まされたモノクローム映像で綴る 孤高のノワール・サスペンス
アカデミー賞受賞女優ティルダ・スウィントンを迎え鬼才タル・ベーラ監督が放つ7年ぶり待望の最新作
7時間半にも及ぶ大作「サタンタンゴ」、驚嘆の傑作『ヴェルクマイスター・ハーモニー』で観客を熱狂させ、ブラッド・ピット、ガス・ヴァン・サント、ジム・ジャームッシュら世界の映画人が心酔するハンガリーの至宝タル・ベーラ。ベルリン、カンヌなど映画祭でゆるぎない地位を築くと共に、“芸術作品”としても称賛を受け、ルーヴル美術館やニューヨーク近代美術館(MOMA)でも、特集上映が行われた彼の最新作。時代の寵児デレク・ジャーマンのミューズとしてデビュー後、幅広く活躍し『フィクサー』で2008年アカデミー賞助演女優賞に輝いたティルダ・スウィントンを筆頭に、個性的で風変わりな登場人物たちが、幻想的な異世界へと観る者をいざなう。光と影を熟知したモノクロームの映像美、空間の概念を揺るがすカメラワーク、登場人物の心情をも見透かすような長回し、タル・ベーラの完璧な技巧と独自の哲学で構築された“本物の映画”がここに誕生した。それは新たなる伝説の幕開けとなる。
文豪ジョルジュ・シムノンの原作が“観る文学作品”として、いま甦る
推理小説家ジョルジュ・シムノンは世界中から愛されている「メグレ警視」シリーズの生みの親であり、生涯で400作以上を執筆、総発行部数は5億冊を越えるといわれている。原作は75年の時を経ても「これは私たちの物語だ」とタル・ベーラが一瞬にして魅了された同名小説。シムノンは鋭い視点で「罪とは何か?」「罰とは何か?」と、問いかけてくる。誰もが罪人になりえるという人間の脆さと哀れさを描く物語は、まさに彼の真骨頂であり、今なお色褪せない。その隠れた名作がついに映像化され、シムノンの愛息子も「輝かしいスタイルの実現に深く感動した」と高く評価する、“観る文学作品”へと見事に昇華された。
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
ジョルジュ・シムノンの同名小説をタル・ベーラ監督が映画化したサスペンス。港町の鉄道員・マロワンは、ロンドンから来たブラウンが殺人を犯す現場を目撃し、さらに被害者が持っていた大金を手に入れる。それ以来、彼の運命は狂っていき…。