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借金地獄に克つ!―こうして自己破産・倒産の危機を突破した
 
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借金地獄に克つ!―こうして自己破産・倒産の危機を突破した [単行本]

藤森 俊一
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

膨大な負債をかかえつつも死の淵から再生に向かって復活できた著者の体験とノウハウ。

内容(「MARC」データベースより)

膨大な負債を引き継ぎながらの修羅場の工場再建。生死を賭けた6年におよぶ悪戦苦闘と地獄の日々を、そして倒産・自己破産を回避し、再生を果たしたプロセスを語り、体験から得たノウハウ、秘策を公開。

著者からのコメント

「借金地獄」というタイトルから個人がカードローン、サラ金に「多重債務」でトラブルを起こした内容かと連想されますが、本書は全く違います。

 深刻なバブル経済の崩壊とメインバンクからの出向役員によって多額の負債を抱えてしまった実家の製造工場は、資金繰りに行き詰まり、わずか余命4ヶ月余り…そのような中小企業の再建・再生、そして最終的には自己破産・倒産を完全に回避した修羅場の迫真のドキュメントとして本書を書き上げました。

 大手経営コンサルタント会社出身の私は32歳の時、妻と二人で独立起業しました。夫婦二人で育ててきた会社はそれなりに業績は順調でした。しかし実家の製造工場は古い企業体質から脱却できず、業績が右往左往の状態のなかメインバンクから出向役員を受け入れてさらに借入金が急増し、「過重債務」状態となり窮地に陥っていました。

 私は経営コンサルタント会社時代から、幾多の業績低迷に悩む中小企業の経営者達に接してきました。そして企業家にとって最も大切なことは「企業を守り、倒産させないこと」であると確信しています。そのため無謀とも思える実家の工場の社長に就任したことによって、私にとって全く身に覚えの無い膨大な金融機関からの「借金」が、社長就任により連帯保証人として「借金地獄」の修羅場と戦うこととなったのです。

 工場の社長就任日にメインバンクの支店長が来社されました。そして彼が発した言葉が、
「社長!気は確かですか!?」です。
しかし私は、
「いま、この世に生かされている自分自身に常に感謝するという信念から、工場の再建・再生は私に与えられた使命です!」
ときっぱり宣言しました。

 それから6年余り…地獄の修羅場の工場の再建・再生は最後は自己破産・倒産とまで言われましたが、ギリギリの最後の土壇場でその危機を回避しました。さらに社員・仕入先を中心とした一般債権者を守り、債務の支払いを100%実施したうえで工場を一旦閉鎖しました。それは社員と一般債権者を大切にしたかったからです。

 さらにこの修羅場の再建・再生で、全く家庭をかえりみなかった私にとって、復活に向けて「家族の再生」は大きなテーマです。特に受験期にあった息子達には何一つとして父親らしいことが出来なかったことが心残りでした。しかし息子達からの「最大の贈り物」によって、私達家族はいま新たな再生に向けて復活の日々を送るスタートに立っています。

 どうか中小企業の経営者だけではなく、そこに働く社員・取引先さらに起業家、学生の方々にも本書から経営の本質・基本をご理解頂けたらと思います。

 そして本書によって、私と同様運命が変わる新たな「出会い」があれば幸甚です。

カバーの折り返し

 膨大な負債を引き継ぎながらの修羅場の工場再建のなか、私は金融機関への支払いを一時保留するいっぽう、私を支えてくれた社員はもとより、協力工場を中心とした仕入先すべてに対しての支払いを最優先させ、債務の支払いを100パーセント実行しました。それは社員と一般債権者を大切にしたかったからです。
 私の生死を賭けた6年におよぶ悪戦苦闘と地獄の日々を、そして倒産・自己破産を回避し、再生を果たしたプロセスをこれから本書で語りたいと思います。
 世に、会社を倒産させた元社長の本はたくさん出版されていますが、倒産・自己破産させないで、再生を果たした人の本はあまりありません。そういった意味で、本書は画期的な内容になっていると自負しています。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

藤森 俊一
1956年、長野県生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、(株)タナベ経営大阪本部に入社する。その後、実父の創業したニット製造工場に入社後、1988年独立し、ウノデザイン事務所を創業。1989年、(株)アートブレインズ設立代表取締役社長に就任。1997年、実父のニット工場の代表取締役社長を兼務。2003年、経営コンサルティング・ファームインターブレインズを開業。主に二世後継者・若きベンチャー起業家の育成と経営指導、経営診断、企業の再建・再生問題を扱うターンアラウンド・スペシャリストの経営コンサルタントとして活躍中。また、1998年より明治大学経営学部にて兼任講師を務め、『ベンチャービジネス論』を中心に、現役大学生に企業家精神を中心とした青年実業家候補生の育成にあたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

抜粋

長男は、父親の全く知らない彼なりの苦労話を語りはじめた。確信を突く、大変にいい会話となった。
「なるほど。自分に実力がないと人の上に立つことは精神的には大変だ。同じように社長はサラリーマンと違って立場が違う。特に中小企業の社長は大変だ。あらゆる点でお前の言うとおり、人より優れていないといけないからね。年収だけをとらえたら、一流企業のサラリーマンの方が上だ。しかし背負っている責任の重さはサラリーマンとは比較にはならない。社長の個人の生活や財産の全てを賭けての仕事が中小企業の社長の姿だ」
 私の話に長男は、静かにうなずきながら耳を傾けていた。
「大企業の社長と中小企業の社長、どちらが上かといえば一般的には大企業の社長だろう。しかし大企業とはいえ、オーナー社長ならともかく、一般企業の社長は所詮はサラリーマン社長だ。大企業はどんなに業績が悪化しても、その社長は給料を当たり前としてもらっているんだよ。
 しかし、中小企業の社長はそうはいかない。大企業のサラリーマン社長個人は辞任だけで、最終的には責任は負わない。本当に腹をすえて経営しているのは中小企業の社長だろう。中小企業の社長は、会社の業績が悪くなったら役員報酬は当たり前で返上する。わが身を削る覚悟がないとできないんだ。…しかし、お前もこの一年で見違えるように成長したな、嬉しいよ。お前のその言葉は今までの中で一番嬉しい言葉だ。本当に有難う」
 私は長男からビールをジョッキに注いでもらいながら目頭が熱くなり、一気に飲み干した。本当にうまいビールだった。
「おい、お前も一杯飲め!」
私は嬉しさのあまり、長男にジョッキを差し出した。
「それは、ちょっとまずいんじゃない?僕はまだ高校生だよ…。じゃあ、ちょっとだけ…」
私は、この長男との会話に救われた気持ちになった。
自主整理が出来たとはいえ、単身赴任で工場に行きっきりだったこの6年間というのは一体何だったのか。そう自問自答していた私にとって、長男からのこういった言葉は、まさに救いの言葉だった。
 悪夢の修羅場だったこの6年余りの期間は、私にとって工場再建・整理のためだけの生活だった。しかし、このように成長しつつある長男を含めた私達家族の再出発は、これから全てが始まる。
 これでいいのだ。これでよかったのだ。ギリギリのところで自己破産・倒産を回避して、心の破産だけは免れた。私にとって家族の幸せとは金銭的・物質的な虚飾に満ちたものではなく、精神的な心の豊かさを大切に出来る幸せだ。こうしてささやかな家庭の団欒を守れたこと、家庭の平安が戻ったことが何より大切な宝物なのだ。

 私は大きな芽を出そうとしているこの二人の息子達のため、一緒に人生の成長を競い合いたいと思う。まだまだ私も現役のトライアスリート。あと20年は息子達と走り続けたい。それは長い過酷なトライアスロンレースに似た、人生というトライアスロンだ。

 さあ、これからだ!再挑戦する再出発の人生にむかって…。

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