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精神的に状態が悪い人が、癒されていく過程で描く絵に変化がある、或いは、絵を描くことで癒す過程が良好になる、或いは、癒しの過程と心理的変化が絵に現れる、という、確かに絵画療法などの先駆と言って問題ない研究書と思いますが、この本の特徴は「マンダラ」とユング博士が呼んだ一種独特の、仏教の曼荼羅を彷彿させる、時にシンメトリックな画像や模様に研究対象をフォーカスしていることです。
正直、この本を読んでみて、もっとたくさん事例を見なければ何とも言えないと感じましたが、問題はこの本の中の「ある女性が描いた」とされるマンダラ模様は、実はユング先生自らお描きになった物ということです。
現代であったら症例の捏造として、ユング先生の失脚もあり得る事態であったと思うけれども、この時代はのんびりしていたのかもしれません。
どうやら問題にはならなかったようです。
そのようなことを考えながら読むと、退屈せずに楽しく読める本かもしれません。
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