お盆で故郷に帰省して、その零落ぶりをさびしく感じた人は多いはず。子供の頃、よく行ったお店が次々と閉じ、商店街はシャッター通りと化し、老人がとぼとぼと歩いているだけ、なんてね。でも、帰省先で手に取ったこの本は、地方の可能性を見せつけてくれた。お笑い芸人とタレントだった二人は、いまや宮崎県知事と年商140億企業の社長。それぞれの分野で成功した二人は、地方に根を張り、一方で華やかな東京のマスコミを渡り歩いている点でも共通しているのだが、だからこそ、地方と東京のズレがリアルな言葉であぶりだされている。二人は日本をどうするか、地方から日本を変えていくことを真剣に実践しているのだ。もちろん行政官・東国原英夫、実業家・田中義剛の奮闘記としても、裏話満載で楽しめた。「農業法人」とか「直轄事業負担金問題」といった用語説明のコラムは、地方の問題を考えるキーワードとして役に立った。故郷に帰って起業してみようかという気になるほど、元気をもらえる一冊である。