修身とは、1890年から1945年までの日本の小学校で行われた教育の1つです。現代ならば道徳に相当する科目です。本書は、1890年から1945年までの尋常科, 高等科, 国民学校で使用された 44種類の教科書から、著者が抜粋して再構成したものです。
しかし、私が習った道徳と本書の修身とでは、目指している方向に類似性は感じられるものの、教え方に大きな隔たりを感じました。文部科学省のウェブサイトに現代の道徳教育の資料があるので、読み比べると良いかもしれません。
私が感じた大きな違いは、
修身の教科書では、日本の偉人による伝記(物語)を主体としていて、
1. こういうときには、どうすべきか
2. 世間(民衆)は、どう感じるか
3. その結果、どうなったか (ハッピーエンド)
だいたい三段構成になっています。
道徳の教科書では、
1. 相手のしていること、思っていること想像する
2. 自分がそれを感じ取る
3. 自分が嫌なことは相手にもしない
テーマは様々ですが、自分が主体となっています。
修身の教科書は、こうあるべき/こうすべきというのが感じられるのに対して、道徳はどちらかというと個人主義的で、最後は子供の思うところに委ねているように感じます。目指すところは似ているように思いますが、誘導の方法が違っているように感じます。
本書の一話々々が小さくまとまっており、子供に読み聞かせるのにちょうどよい量です。小学校4年〜6年生くらいであれば十分に理解ができる内容です。それぐらいのお子さんを持つ親御さんは是非手にとって読んで欲しいと思います。
Wikipedia : 修身
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%AE%E8%BA%AB
文部科学省 : 道徳教育
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/doutoku/