ヴァーリトゥード編であれだけブラジリアン柔術を取材の跡が見られるくらい丁寧に、かつ漫画として魅力的に描いたにも関わらず、中国武術が題材となるとコレなのか……と正直がっかり。
漫画なんだし、無空波だの龍破だの四門だのといった必殺技が飛び交う中で中国武術にだけリアリティを求めるわけではありませんが、わざわざそれらしい解説まで付けられた発勁理論が、形意拳でも太極拳でも八卦掌でも八極拳のものでもなく、結局は川原正敏が出身のフルコン空手の理論では拍子抜け。
結局ルゥが見せた中国武術っぽい攻防は体当たりだけで、それも何拳のものやら。
確かに中国武術の世界は日本の古流武術並に玉石混淆ではあり、発勁理論ひとつ取っても流派ごとに千差万別で取材が難しいのもわかりますが、それだけにちゃんと取材をすれば面白いものが沢山出てきたはず。
あれだけ休載期間も長かったわけで、ブラジリアン柔術の取材にかけた情熱をどうしてこちらには発揮できなかったのか。
ストリーラインにしても、九十九も記憶喪失の影響なのか考えていることがあまり見えてこず、ルゥはルゥでぽっと出でいきなり試合に入っている上に感情が表に出ないキャラクタなので、なかなか感情移入して読むことができない。
旧シリーズが好きだっただけに期待のハードルが上がりすぎているのかもしれませんが……。