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投稿者: カスタマー 作者がミンドロ島に駆り出され、一夜山中を彷徨し、捉まるまでを描いた私記である。眼前に現れた米兵を見ながら撃たず、「私はなぜ殺さないか」という声を引き金に、一挙に思想が静かに爆発する。米兵の生殺与奪の権をにぎった主人公である作者はなぜ殺さないか、なぜ殺すかを考える。『罪と罰』よりも端的に、ストレートに、「殺人」を思考しているといえる。日本文学には皆無といっていい「生存と殺人」をテーマにした稀有な名作。横光利一賞を受賞した、いわゆる戦争小説とは根本的にことなる作品。 続きを読む |
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