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「侏儒の言葉」は、1~10行程度のアフォリズムや警句、箴言が次から次へと出てきます。言葉遊びに近いものもあれば、ちょっと考えさせられるものまで、それ一つをモチーフに小説が書けそうな鋭い視点の断片たちばかりです。芥川の人間嫌い、厭世感が漂うコンピレーションです。
「西方の人」、自殺の前日に書かれた「続・西方の人」は、人間としてのイエス・キリストの悩む姿を、聖書の記述に対する付記のような形で、断続的に書き連ねていきます。イエス・キリストの人間らしい苦悩と、芥川自身の苦悩を重ね合わせて記述していることは明白ですが、そこには2000年間にわたって後世に影響を与え続けたイエス・キリストの業績に対する憧憬と、自身の業績に対して絶望とがないまぜになった、屈折したメッセージが読み取れます。
「続・西方の人」を書いた翌日には芥川は自殺してしまうわけで、所収の作品はどれも、捨て台詞にも似た苦々しさに覆われているのが残念です。もちろんそこに芥川の苦悩の深さが読み取れるわけですが、カタルシスのかけらすらなく、救いが全くありません。理想を追い求め続け、ついに到達できなかった芥川の断末魔の叫びなのでしょう。芥川龍之介を最初に読むのであれば、別の作品を読まれることをお勧めします。
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