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20 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
絶版本が文庫で復活した,
By naonao-703 (京都市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 侍女の物語 (ハヤカワepi文庫) (文庫)
発表当時話題にもなり、映画化にもなりました近年絶版となっていただけに文庫での復活は嬉しいかぎりです。 この小説は近未来のアメリカが舞台ですが エイズや環境汚染に起因する出生率の低下により 女性が子供を産む道具として扱われ奴隷のような生活を送っています。 タイトルにもある侍女は、妊娠可能な子宮を持つた女性を意味します 主人公の侍女である女性には自由はありません カナダを代表する作家は、日本ではあまり読まれないので知名度が低い
14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
お待ちしておりました。,
By カスタマー
レビュー対象商品: 侍女の物語 (ハヤカワepi文庫) (文庫)
Blind Assasinでブッカー賞を受賞したアトウッドの代表作。受賞をきっかけに文庫本がいつでるのかと楽しみにしていました。内容は言うまでもなく、斎藤英治さんの翻訳もすばらしい。今回の文庫化にあたり、ちょっと手を入れておられるそうで、それもおいしいです。この本は女性の苦しみ、悲しみを切実に訴えていて、読んでいて胸が詰まる思いになります。今まで、何度も読み返してもまったく古くならない一冊。15年も前に書かれた本ですが、特に「平和」の意味が問い直されている今だから、いっそう新鮮に感じられます。
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
闇は昇って来る,
By 唐沢 大 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 侍女の物語 (ハヤカワepi文庫) (文庫)
この作家が気になっているのでこれも読んでみた。すごい作家だと思う。ボストン近郊の、ハーバードキャンパスを思わせる地域が舞台。設定は20世紀後半。ちょうどこれが書かれた時期(1985年)だと思われる。キリスト教原理主義者によるクーデタにより誕生した新国家ギレアデは女性を「生む機械」として扱い、出産能力のない女性は強制収用所を想起させる「コロニー」に送り、出産能力のある女性の一部は「司令官」の家に侍女として住まわせ月ごとの「儀式」により妊娠させようとする。ちなみに、聖書にそういう一節(子どものできない妻が侍女を代わりに孕ませようとする話)がある。語り手の侍女もまた、フレッドなる司令官の家に住まわされ、日々の行動を監視され、「儀式」に参加させられる。 と、設定は全くもって暗い。しかし、語り手は淡々と状況を受け止める。 <夜の闇が舞い降りて来る。いや、すでに舞い降りている。どうして夜の闇は、日の出のように昇ると言わないで舞い降りるというのだろう?日没のときに東を見れば、夜の闇が舞い降りるのではなく、昇るのが見えるというのに。闇は雲に隠れた太陽のように、地平線から空に昇っていくものなのだ。見えない火事からたち昇る煙のように。地平線のすぐ下に並んだ火災から、大かがり火から、燃える都市からたち昇る煙のように。> (p.349) この箇所がなんだか印象に残った。夜の闇は、この侍女を覆う状況の比喩である。闇は、突然降りて来るのではない。われわれの「燃える都市」から、自分たちの中から昇って来るのだ。 1985年といえば、オーウェルの『1984』を想起させるが、イランで原理主義革命が起こって間もない時期である。原理主義にひそむ非寛容を非難するのはたやすいが、それがわれわれの「自由主義」陣営からいつ「立ち昇って」くるかは分からないのである。
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