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使える!経済学の考え方―みんなをより幸せにするための論理 (ちくま新書 807)
 
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使える!経済学の考え方―みんなをより幸せにするための論理 (ちくま新書 807) [新書]

小島 寛之
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 新書: 238ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2009/10)
  • ISBN-10: 4480065091
  • ISBN-13: 978-4480065094
  • 発売日: 2009/10
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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13 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Jupiter
形式:新書
皆が望み、そして表立っては反論できない自由、平等、幸福、正義、公正。そもそも、それらの定義は何か、そしてそれらがなかなか実現されないのは何故か。多くの人が獏と感じる疑問に対して、主に経済学の観点から現状までの成果を幅広く紹介している。

筆者の研究の原点は、大学入学時に感じた社会に対する疑問とのことである。そして、多くの人がいかに「幸福」になれるかということを念頭に、社会のある種不条理なからくりを、宗教でもなく、精神論でもなく、ましてや陰謀論でもなく、経済学をツールにして数学的モデルで解こうとして真摯に取り組む筆者の姿勢に強く共感した。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 八王子狭間タウンズシニア トップ1000レビュアー
形式:新書|Amazonが確認した購入
アルフレッド・マーシャルが経済学の研究には、人間愛と冷静な思考
cool head but warm heartが必要といったそうです。
本書は、経済学の中心的テーマの一つである、人間社会の幸福・自
由・平等について、経済学的なアプローチの有効性を、数学的な方法
を通じて、考察した本です。それも多分初等的な方法を使って。
著者によれば、人間や社会の幸福・自由・平等を論じるとき、人々は
(経済学者も)ともすれば、気持ちや感情が先走って、しばしば、論理
的でない思考に陥るものなので、少なくとも、形式論理的な正しさを
常に要求する数学を使ってみるのが有効であろう、というのです。

成果は抜群ですね。
1章の「正義をどう考えるか」のところで、幸福の基準によくつかわれる
ベンタムの「最大多数の最大幸福」をとりあげて、これを、経済学の教科
書のはじめに出てくる限界効用逓減の法則と社会的効用関数を用いて
数学的に(公理的に)証明するピグーの理論を解説しています。
感情(正義感)や予断によるのではなく、一見殺風景で、形式的な、数学
的論理だけで、功利主義を説明しています。

2章以下は、この「正義」の問題を発展させた、ハルサーニ、セン、ギル
ボア、ロールズの理論が、丁寧に、現代経済学史風に語られていて、じつ
に面白いところです。

6章では、ケインズの「期待」概念、つまり市場の不安定さの問題が検討
されます。貨幣についてのケインズの真の考え、また確率が計算できない
「真の不確実」が議論されます。
最後の章では、5章までに論じられた、幸福、平等、自由についての、人々
のいろいろな(特定の)考え方が、どのように形成されてくるかの、論理的な
検討がなされます。

初めのほうには、ミクロ経済学の入門風の書き方も見られますが、全体に、
先端研究の紹介がされており、学生時代のミクロ、マクロ(しか)読まない
当方シニアにとっては、実に刺激的な、専門書だと思いました。

ああ、長いばかりで、本書の真の「面白さ」を、表現できないのですが、のっ
ぺらぼうな入門書だけでなく、こういう本こそ、高校生に読んでもらいたいで
すね。
このレビューは参考になりましたか?
18 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
まるで教養科目の経済学講義を聞いているような、よくまとまった本である。

議論をわかりやすく単純にしつつも、一定の数理的厳密さを保った説明がわかりやすい。

直観的には明白な主張であっても、必ずそこに数理的裏付けを求める、という本書の姿勢には好感がもてる。
(これは、「自由」とか「平等」とか「公正」といった「誰もが追求すべき理想だと思ってはいるが、曖昧でよく分からないところのある概念」を数学的に扱うのが経済学の使命だ、という作者の経済学観によるものなのだろう。)

既存の学説を解説するだけでなく、作者自身の研究領域と関係づけつつ今後の課題について触れているところも良心的で、まさに新書のお手本だと言ってもいいだろう。

ただし、本書でキーとなる「ショケ期待値」についてはもう少し詳細かつ簡明な解説が欲しかったように思える。
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