「いかようにも調理します」という看板を掲げ移動調理屋を始めた佳代。厨房車で日本各地を回りながら、失踪した両親を探していく。
お客が食材を持ち込んでそれを調理する移動調理屋という発想がおもしろかった。天然の湧き水を使ったり、儲けが出なくても1品500円にしたりと、大好きな料理にこだわりをもっていて真っ直ぐな佳代には好感がもてた。
物語の前半から中盤は両親を探しながらも移動調理屋の話がメインで、佳代がお客さんの変わった要望を聞いたり、お客のために調理屋以外のこともしたりと奮闘する様子が楽しめた。物語の後半は両親探しがメインの話となり、確信となる情報を掴みながら両親の過去が明らかになっていく展開は最後まで目が離せなかった。
本書で紹介されている「親子丼」、「ミートボールのトマト煮」、「ラスタ」、「魚介めし」など、佳代が作る料理はどれもおいしそうだった。特に「魚介めし」はぜひ食べてみたいと思った。