この本は,音楽ジャンルとしてはポップス(ポピュラーミュージック)を中心に想定して書かれてはいますが,童謡,演歌,歌謡曲,はてはラップに至るまで触れられており,ジャンルを問わずつぶしが利く良書です。
具体的に有名曲を掲載して分析が行われており,その点でもなじみやすく分かりやすくなっていると思います。
また,歌詞を書くこと特有の(メロディに付けることから出てくる)特徴を踏まえて書かれているので,単に言葉の表現について言及している本よりも,音楽的で実践的です。
あえて言うとすれば,編集上,索引がなく,項目立ても検索しにくいため,リファレンスとしては使いづらいという難点があると思われます。
事後のリファレンスとしては不便とはいえ,通読する際には気になりませんし,読む価値のある本だと思います。
全体として,著者の懐の深さ,研究熱心さがにじみでています。
年齢層や音楽ジャンル問わずすすめられる本です。