「作者不詳」(上巻)の方にも書きましたが、こちらにも。
8年を経てようやく文庫化。
前作「忌館」からも3年たっているので、ひさびさ、という感じです。
発売前の復習ついでにノベルス版「作者不詳」を読んでから読了しました。
その上で気づいたことをいくつか。
(1)デザインの変更点があった。
残念(?)ながらノベルスであった"unknown"の文字はなくなり、その代わりに
7話それぞれの扉に(三津田氏の小説のイラストで定番の)村田修氏のイラスト
が添えられ、割と得した気分です。さらにその扉絵についても作中で言及さ
れるなど、相変わらずの趣向が凝らされています。
(2)文章と構成にそれぞれ追加変更点があった。
復習後すぐに読み進めたこともあったのですが、結構な箇所で加筆修正がな
されています。構成においても、「ある部分」の構成が大きく変わっていま
す。
(3)結末に変更があった。
(2)の「ある部分」の構成の変化も確かに目立ちましたが、こちらの方がメ
インでしょう。ノベルス版の時と比べて結末に変化が生じています。
「作者不詳」は「作者シリーズ3部作」(1作目「忌館」、3作目「蛇棺葬
&百蛇堂」)の中でも最もミステリー色の強い作品で、以降の「刀城シリー
ズ」を彷彿とさせるものでもあると思います。1「霧の館」、2「子喰鬼縁
起」、3「娯楽としての殺人」、4「陰画の中の毒殺者」、5「朱雀の化物」
、6「時計塔の謎」、7「首の館」の7編とその解決編を中心としてホラー
風味も添えたような作品です。また以上のようなことを踏まえまして、ノベ
ルス版を持っている方にもおすすめします。