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作曲家・武満徹との日々を語る
 
 

作曲家・武満徹との日々を語る [単行本]

武満 浅香 , 武満徹全集編集長
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,730 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

武満徹夫人が語る知られざるエピソードなど
武満徹夫人の武満浅香さんにインタビュー。この希有の作曲家の創造の秘密に迫り、日常生活、知られざるエピソードが語られる。それは同時に戦後の芸術、文化運動の貴重な証言でもある。図版、資料、写真、年譜入り。

内容(「BOOK」データベースより)

戦後の焼け跡の時代から、ともに過ごしてきた妻が語る、武満徹の日頃の暮らし、朝の食事から猫の話まで、作曲家の知られざる一面と、半世紀にわたる創作の背景。

登録情報

  • 単行本: 301ページ
  • 出版社: 小学館 (2006/02)
  • ISBN-10: 4093876134
  • ISBN-13: 978-4093876131
  • 発売日: 2006/02
  • 商品の寸法: 21 x 15.6 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
普段着の巨人 2006/8/23
形式:単行本
 著名人の身近にいた人が故人の思い出を語る、といった類の本は、語り手の思い入れが強くて読むのがしんどいことがあるのだけれど、この本には全くそれがなく、肩の凝らない読み物として楽しめた。武満夫人も聞き手の編集者も、淡々と語っていて、夫人が知らないでいたエピソードを聞き手のほうが披露したりもする。各ページの左側に詳細な注がついていて、多すぎる気もしたけれど、これは別に自分に必要な項目だけ参照すればいいことだろう。

 それにしても、掲載されている写真で見る夫人の風貌が、武満徹に似ている。似た者夫婦、だったんだろうか?

 私は武満徹が音楽の専門教育を受けていないことはこの本を読むまで全く知らなかった。世の中には特別な才能を授かっている人がいるものなのだろう。この夫人と出会ったことで、その才能が開花したのだろうと思った。でも2人の生活は奇人の壮絶な生活とは程遠く、落ち着いた自然な暮らしぶりだったと察せられた。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By sow-seed VINE™ メンバー
形式:単行本
奥さんだった浅香さん、やはりあっての、武満徹だったこと、それは谷川さんインタビューの対話集でも感じられたけれど、まさにそのとおりだし、それは浅香さんにしても同じこと、武満徹あっての生活だったのだという感想を持つ。単に仲のよい夫婦、というと描写だと貧困になる。

武満さんはラジオの「青春を語る」のなかで、「もちろん、いまはお互いいろいろ不満もあるでしょうが・・」と当たりまえの夫婦であることを感じさせる言葉も率直に言っていたけれど、武満さんの底にある無邪気さ、浅香さんのある種、楽天性、柔軟さとがうまい具合に噛み合ったものだなあと御夫婦の歴史を聞いていて思う。

たとえば喧嘩の時、「お金があったら離婚する」と徹さんが言えば、「じゃあ慰謝料くださいね」と浅香さんが言うとする。徹さんは「だからできないんだよな」と部屋を出て行く。浅香さんはけっこう落ち込んでいる。
しばらくすると徹さんは「ねえねえ」とさっきのことは忘れたように話しかけてくる。

インタビューする編集者の大原さんの柔らかな問いかけといい、そこには気持ちのよい程度の親密さもあって、浅香さん御自身が、過去のふたりの生活をまるで昨日のことのように鮮明に正確に思い出しながら、気持ちも流れるように語られているのが読者にそのまま届く。

徹さんのなき日々を、「悲しい」というよりも「つまらない」と浅香さんは言う。
「しゃべったり、けんかしたり、そういう仲間がふっといなくなった、何かあったとき感想も言いたいし、文句も言いたい・・。それを言う人が、いなくなったというのがね・・」

どうでしょう、ごく普通の夫婦のようで、あながち現代はすごく幸せな御夫婦だったということなのかもしれない。

もちろん、いちばん身近からの証言、音楽家・武満徹の様々な出会い、曲が生まれて来たその時代をたどることのできる貴重なインタビューでもあります。
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5 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 西岡昌紀 VINE™ メンバー
形式:単行本
 1953年、ロシアの作曲家プロコフィエフがこの世を去った時、ロシアのピアニスト、スヴャトスラフ・リヒテルは、その知らせを旅先で聞いた。その時の事を、リヒテルは、後年、次の様に回想して居る。「私は、泣かなかった。人は、ハイドンが死んだからと言って、或いはアンドレイ・ルブリョフ(ロシア中世のイコン画家)が死んだと言って、泣くだろうか?」−−(これは、昔、私が読んだリヒテルの回想を私の記憶で書いた物である。)−−今から、10年前、日本の偉大な作曲家、武満徹氏が他界した時、私は、リヒテルのこの言葉を思ひ出した。そして、リヒテルが、プロコフィエフの死の知らせに、涙さなかった理由を理解したのであった。

 この本は、その武満氏の人柄と人生を、氏の伴侶であった武満浅香さんが、インタビューに答える形で語った、貴重な一書である。若き日の武満氏、夫人との出会ひ、作曲家としてのスタート、作品の事、武満氏の映画への愛情、絵画への愛情、音楽家たちとの交流、海外での体験、等々。そして、他界する直前の武満氏の様子など。読者は、ハイドンが死んだからと言って、或いはアンドレイ・ルブリョフが死んだからと言って泣かないのと同様、武満徹氏が他界したと言ふ理由で泣く事は無いに違い無い。しかし、この本の中で、未亡人が語った、武満氏が他界する前々日、雪の日に武満氏が一人でマタイ受難曲を聴いた逸話を読んだら、或いは、涙を流すのではないだろうか?

(西岡昌紀・内科医)
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