連載当時に飛ばし飛ばしではあるものの読んでいて気になっていたので購入しました。
読んでみてびっくりしたのが、この作品は結構直接的なエロス描写(殆どはキゼンの妄想ですが)が盛り込まれてたんですね。
私が本誌で読んでいた回は殆ど全く直接的な描写の無いエピソードで、草食系オープンスケベの弟子であるキゼンと才色兼備でお堅い才女である蛙石先生との淡い恋模様にほのかなセクシー描写を絡めた作品であるという印象だったのですが、いや、やはり漫画と言うものは最初から読まねばわからぬものです。
で、オープンな描写ががっかりだったかと言うとそんなことは勿論無く。ええ。こちらもこちらでとても素晴らしい。
さておき。
主要登場人物がわずか3人と言う思い切った構成、全11話(+番外編1話)という潔い短さ、共にあわせてすっぱりと読めて、かつ、何度でも読み返してしまう後味の良い作品です。
何しろこの短い掲載期間中に、どこと無く大正〜昭和の雰囲気を想起させる世界観をしっかりと確立しているのが凄い。
不勉強なもので西川魯介氏の作品に触れたのはこれが最初だったのですが、いや、これは勿体無いことをしていましたね。
惜しむらくはこの二人の関係の行く末をもう少々読みたいところですが、何事も「もうちょっと欲しい」と言うところで止めておくのがやはり粋というものか。
西川氏の次なる作品に期待しつつ、スルメのようにこの本を読み返すとしましょう。