恩田陸、北村薫、森絵都、東野圭吾、石田衣良、小川洋子、伊坂幸太郎、本田孝好、などなど私をここ数年楽しませてくれている作家を含めた30人に読書遍歴を訊いたインタビュー集です。
子供のころから激しく読書してきた人、全く本を読まずに育ったかのように語る人、作家としてプロデビューしてからは資料読みにばかり追われて読書ができないと悔しがる人…。30人の読書に対する姿勢は千差万別ですが、その一方で子供時代に目を通したミステリーの種類が私の経験と大いに重なるところがあるのを見ると、彼ら作家の読書が平均的日本人のそれであると知って親近感と安堵感を覚えます。
本書で作家たちが紹介する本が実に魅力的に見える場合が多く、まだまだ面白い本が私を待っているという気にさせられます。その「待ち人」のすべてと出会うことは叶いませんが、少なくとも本書を精読する時間があるならその時間を、本書に紹介されている本を読むことに充てるほうが数倍充実した人生を送れるような気にもなります。
本書を楽しむと同時に、本書を早めに切り上げたいという気持ちが頭をもたげ、大きな矛盾を抱えながらページを繰るという不思議な感情を体験しました。