読みたいな、とは思っておりましたが、
以前から大変興味のある本でした。
日本の映画界を代表するお二人の対談は
僕らのようなファンにとってとても心温まるものがあり、
もしかすれば何事もそうなのでしょうが、
その道を知りたくば、若い専門家よりもまずお年を召された玄人に聞け、
というのはこの本を読んだ僕の率直な感想です。
中々、お仕事の話というのは聴けるものではないし、
ありのままの現場を語るといった親切な本が出版されていないようにも思えます。
理屈を捏ね回す若い世代には、
難しい専門知識で頭がいっぱいになりやすいもので、
もっといろんな視点で何かを取り組んで考える、
という角度で読んでいくと非常に重宝する一冊です。
嬉しいのは、あの黒澤監督と宮崎監督のお二人が若い世代に
身を持って対談されている、
とても微笑ましいではありませんか。
読み始めて、相当の気難しいがり屋
という印象が強かった黒澤監督ですが、とんでもない。
真剣に宮崎監督のお話を聞きながら、素直な自分を述べられている。
対談の間にある稀に出る緊張を強いる場面も、
これはお互いプロ同士の「演出家」だからだと思います。
また実写とアニメ、世代の違いも歴然とあることながら、
それでも、お二方とも共通するのは「キッチリした」性格であり、
読者の僕も、お二方の役割がきちっと読めて、
とても参考になるお話が聞けました。
僕にとっては、記念になるくらいとても良い一冊でした。
皆さんはいかがでしょうか。