ブラッドベリを代表する、冒険ダーク・ファンタジーの傑作です。基本的には、「光と闇が戦って、最後に光が勝ちました。めでたし、めでたし。」という、ごく単純な《光と闇の神話》なのですが、そこはやっぱりブラッドベリです。緻密な細部描写によって、平凡なストーリーを、非凡な傑作に仕上げています。世界中の呪文が描かれた《避雷針》、真夜中に突然線路を走る《機関車》、不吉な音色を奏でる《カライアピー》など、本筋よりも細部のディテールの方が、ずっと魅力的だったりします。最後の、絵に描いたような《ハッピーエンド》も、素直に楽しめて、とても良いです。ブラッドベリという作家の最良の側面が凝縮された、超オススメの傑作ファンタジーです。