ユング精神分析学の実践的方法としてカルフ、ローウエンフェルドが開発したものを、河合隼雄氏が日本で発展させた「箱庭療法」は、主に発達障害児や自閉症など小児の臨床などで応用されてきた。現場に立ち会わないとなかなかとっつきにくい「箱庭」だが、この本はカウンセリングの専門家による「箱庭」のやり方、解釈の方法、実践の仕方などについて、2人の症例(20歳女性と50台の女性)の箱庭の実物写真を多く載せながら詳しく解説していてわかりやすい。直接「やってみよう」と思う人はもちろん、そうでないカウンセラー、心理関係の従事者にも一読の価値あり。バウムテストもそうであるが、見えない「ココロの世界」を投影することには魅力もあり思い込みや間違った解釈による危険性もあることを付け加えておく。