防災関連書というと、過去の震災の様子やこれから起こりうる災害予想などで、やみくもに危機感をあおるものが多い。しかし、この本が他の本と違って画期的なところは、防災対策は日常的なもので手軽にできるというところだ。また、防災グッズの紹介は著者が体験したレポートで説得力がある。防災グッズを備えている人は多いだろうが、実際に使った人はほとんどいないだろう。それだけに、いざ災害にあった時には、どうやって使っていいのかわからないことも多い。この本には写真入りで丁寧に解説してあり、また、そのグッズがどんな人に最適なのかも判断できる。自分に必要な防災グッズを選べることも、今までになかった防災本といえるだろう。著者の被災体験から生まれた防災意識は、「防災アドバイザー」と呼ばれている学者の意見よりも、何倍もの説得力がある。一般市民から生まれた意見だからこそ、身近に防災対策を考えるきっかけになった。何よりも、楽しい誌面作りがこの本のすばらしさだと思う。