「肩コリ、腰痛、内臓疾患、免疫不全、不妊症そして自殺志向やウツまで」治る!!
・・・と主張されていますが、
最近の医学は、科学になっておりまして、
治療法は必ず、治療した場合と治療しない場合でくらべて、
統計学的に有効かどうか検証しなければならないのです。
つまり、「歯を治すことで腰痛が良くなる」と言いたいなら、
治さないでも自然によくなった割合を、かなり上回っていることを証明しないといけないし、
(肩こりや腰痛はほっといても安静のみでかなり改善する病気です)
しかも、従来の治療法より患者さんへの体の負担を減らせた事を証明しないといけないのです。
「かみ合わせがわるいと、全身に悪影響を及ぼすから、治さなくてはいけない」
というのは、実際に調べて、本当に意味があるのでしょうか?
私は医師ですが、
残念ながら、かみ合わせは少しずれていても、 手術して改善しないといけないほど、重大な病気ではありません。
身体にメスを入れる以上、当然、合併症が必ずおきます。
その危険と費用を上回るメリットはないと思います。
特に治さなくてもいい健康な部分を、治療法として実証されてないにもかかわらず、
頭痛などの治療と称して手術するのは、傷害罪とか、国民医療費の詐取に当たるのではないかと思われます。
もし本当に頭痛治療として効果があるのなら、まずは健康保険を使わず、全額自費でやるべきです。
それが嫌ならを学会に発表し、治療法として確立させ健康保険に採用してもらうのがスジでしょうが、
治療法として有効だと証明することが無理なことは著者本人が一番良く知っているはずでしょう。
「かみ合わせを治したい」のは、患者にとってではなく、歯科医師にとってではありませんか?
治ったことで得られるメリットが、かみ合わせを治すコストより、著しく少ないように思えてなりません。
それともうひとつの主張である
「自然食品をたべると、かみ合わせが改善し、歯槽膿漏にならない」
のほうですが、調べるまでもなく、
食べるだけで、かみ合わせは改善しないですし、 歯槽膿漏は治らないですよね。
もし自然食品をたべるだけで、そんな効果があるなら全世界的な大発見です。
厳しい意見で申し訳ありませんが、この本には、そのような科学的な部分が完全に欠落しており、
病気に苦しむ患者さんにとって非常に危険な本と判断いたしましたので、
こういう本にフェアな批判意見を書くのは、医師としての義務と思い、厳しく書かせて頂きました。)